彼へのプレゼントは夏頃からずっと用意していた。
早く渡せる日が来ないかなと待っていた。
そして昨日やっと渡せた。
そんな大したものではないけど、彼の大好きなスヌーピー(正確にはウッドストック)のグッズをそろえたのだ。
なんだか一番喜んでたのは、巾着のような気がしたけど。
私は生理前の影響なのか、それにしては早い気もするけど、感情が常に不安定で、彼の言葉に反応することが出来ないでいた。
体中がだるくて、反応できないのだ。
何か言わなくちゃと思うのだけど、言葉に突いて出てこない。
彼はすごく心配してた。
彼が迎えに来る前に、家庭内では乱闘があった。
パパとママが衝突して、どうも子どもじみた喧嘩になっていて、私が「出かけるよ」と言うと「なんでこんな時に出かけるの」とまで言われて被害を被った。
ママとしては、潤滑油である私がいなくなるのは困るらしい。
彼と会っていても、パパとママの喧嘩が頭から離れなくて、ママからは「ママが具合悪いのは、ゆこたんが入院するせいだ」とまで言われていたので、結構ショックで、涙に変わってしまう。
泣いていても、彼は私がなんで泣いているのか分からない。
そんな時に、密室である車の中で彼におならをされると、彼のおならは天下一品臭いので、車酔いしてしまう。
なんで呑気におならなんて出来るの、って気分にもなるし、ますます私の気持ちはブルーになっていく。
別に車内じゃなければ、おならはしても構わないんだけど、車内はやめてほしい。
でも彼は人前で平気でする人だから、やっぱり恥ずかしいかな。
彼いわく「出るもんはしょうがない」だけど、我慢できるときもあるじゃん。
昨日は彼の誕生日祝いってことで会ったんだけど、オフハウスに寄っていたら、彼がカバンを買ってくれると言い出した。
しかも万単位の。
それだったら別のお店で気に入ったものの方がいいということになり、本当は未開拓の地であるマンガ喫茶に行く予定だったけど、変更してスポーツ用品店に行った。
彼は喧嘩しているパパとママにも買ってくれると言う。
ご好意に甘えて買ってもらっていくうちに、彼も物欲が湧き出したのか、どんどん籠に入れて行く。
次第に買い物依存症のようになり、気分が高揚しだしたみたいで、1万円近くするような下着を買ってくれると言う。
彼と私のおそろいにしたいと。
私のお小遣いではとても買えない。
その上、クロスウォーカーも買ってあげると言う。
それって1品が6000円位する。
「そんな高いもの買ってくれなくていいから、他の安いもの選ぶ」と言って、トレーナーを買ってもらった。
私も調子に乗りすぎたと思っている。
彼はそれからもどんどん買い物を続け、籠に入りきらなくなったので、レジに預けて身軽になってまた買い物をした。
スノボー用品を買っていた。
もう私は二度としたくない。
でも彼の腕前は結構すごいらしい。
私の前では発揮しきれなかったけど。
だって私は彼に山の頂上に捨てられた女ですから!!!
会計の時、彼は青くなっていた。
合計金額が4万を越えていた。
ボーナスが出たからと言っていたけど、車検もあるらしく、そこでようやく「買いすぎた・・・」と思ったらしい。
私もおねだりしすぎた・・・。
でも肌着は充分ある。
彼のお陰で。
もう買わなくていい。
買う目的であったカバンは買わなくて、違うものを沢山買ってしまった。
その金額はカバンをはるかに越えていた。
会計で血迷った彼は面白い発言をした。
「あのトッピングってやってもらえるんですかねぇ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・沈黙・・・・・・
私「それって、ラッピング?」
彼「あぁ!!そうだった!!」
店員「クスクス」
私「トッピングはアイスとかに乗せるやつだよ!!」
彼「恥かしい・・・」
店員「クスクス」
彼「またブログに書かれちゃうんだろうなぁ。ずっとゆこたんに言われ続けるんだろうなぁ・・・」
私「これほどの愉快な話題はないじゃないですか。採用」
ってわけで、載せちゃいましたが、彼はSなので、きっと耐えられないでしょう。
夕食は彼の希望のパスタ屋さんに入った。
彼はパスタなら300gは食べると言う巨漢。
とても1人前では足りず、もう1品頼んでました。
でも偉いのは、私のおごりだからと気遣って、高いものを選ばなかったこと。
昨日の誕生会は急遽決まったので、ゆうちょ銀行から急いで下ろしてきたばっかりなのだ。
写真も撮ってもらって、満足な私。
金銭感覚が麻痺した彼は、しまむらでも福袋を買ってくれました。
私にだけじゃないよ。
お姉さんにもちゃんと買ってたよ。
私もお姉さんに買ってあげたし。
でも喜んでくれたかどうかの返事がいつもないんだよね。
だからいつも不安になる。
帰り道は尾崎豊の歌を聴いていたら、もう入院になってしまうまで会えないかもしれないと思うと、泣けて泣けて・・・。
彼は車のマニュアルの手を時々私の手に絡み合わせてくれて、更に涙をそそる。
ひとしきり泣いて、入院中にお守りとして持って行けるように、車内にあったトトロのヌイグルミを借りた。
彼がいつでもそばにいてくれる。
コンビニに車を停めて、家まで送ってくれる彼と、ポニョの歌を歌いながら、元気にバイバイした。
家に帰ると、また険悪なムードが漂っていた。
パパはもう寝てしまったと言う。
でも彼がせっかくパパにも買ってくれてるからと起こして、下りてきてもらった。
最初「俺はもらったって、何も食べられないからな」と言っていたけど「違うよ、着るものだよ」と言うと納得してくれた。
そして大好きなアディダスのブランド製品に満足していた。
でも同じように買ってもらっていたママの反応は違った。
「なんでこんなに買ってもらうの!!お返しに困るじゃないの!!もう何を返せばいいのかしら??少しは遠慮って物がないの?」とまくしたてた。
確かにプレゼント包装から品々を出していて、多いな・・・とは思った。
でも買ってくれたんだもん、どうして??じゃなくて、素直に「ありがとう」って言おうよ、って思った。
私だって最大に出来ること、食事を満足するまでおごってあげたんだし、私にはそれが精一杯だったんだよ。
プレゼントもあげたし。
彼も私に何かしてあげたいって思ったんだと思うよ。
私は素直に感謝してる。
買ってもらったものは、ずっと大切にする。
それがもらった者の礼儀でしょ?
でもトボトボと自室に戻ろうとすると、ママは「ありがとうって伝えてね」と言っていた。
今日になったら、パパとママはそんなに喧嘩はしていない。
昨日はテレビも見させてもらえなかったけど、見ている。
ママは具合悪いと思ったら、肺炎だった。
聴診器でマジックテープをはがすような音が聞こえると言う。
放っておいたら、半年で亡くなってましたよと言われたと言う。
だからアメ横に行った時、走れなかったのか。
「もうちょっとゆっくり歩いて」と言われても、私はマイペースだった。
肺炎なら苦しいよな。
でも入院まではいかないみたい。
3人連ちゃんで入院はないでしょう。
病院に電話してみた。
ショートステイのキャンセルとかあるから。
でも返事は「まだ全然ベッドが空いてません」だった。
私は保護室に入るから、そう簡単に入院も出来ない。
入院の承諾は早かったけど、ベッドが空くのは時間がかかるのね。
月半ばのショートステイは行けそうだ。
明日は脳波検査に栄養指導がプラスされる。
これからが忙しくなる。