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【大相撲】朝青龍「殴打覚えてない」 高砂一門の“事情聴取”に2010年2月1日 紙面から
一般の知人男性を泥酔して殴打したとされる横綱朝青龍(29)が31日、東関親方(元幕内潮丸)の断髪式に出席。その後に一門幹部からの“事情聴取”を受けた。朝青龍は無言だったが、師匠の高砂親方(元大関朝潮)が殴打の事実を否定していたことを明かした。1日の理事会に高砂親方が武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)が経緯を報告する。既に終えている示談については、殴打に関してではなく「お互い非があるから示談にした」と説明した。 花相撲が終了。紋付きはかまに着替えた朝青龍が向かったのは、国技館のパーティー会場ではなく、役員室の並びにある応接室だった。 そこにいたのは、高砂一門の理事である九重親方(元横綱千代の富士)、中村親方(元関脇富士桜)、大山親方(元幕内大飛)および高砂親方。12分の“事情聴取”を終え、パーティー後は無言のまま車に乗り込んだ朝青龍。代わりに師匠の高砂親方が報道陣に口を開いた。 その内容は、事の発端である殴打そのものを否定するものだった。「(週刊誌の報道に対し)殴打したとは言っていない。お互い、酔って記憶がない感覚のようだ。もみあったというか、肩に頭がいったりそんな状況か」。1月29日に被害者と示談をしたことが明らかになっているが、それでは何のための示談だったか? その問いに対し高砂親方は「オレも聞きたい」と言葉を濁したが、「お互いに非があるから示談した」と、いわゆるけんか両成敗を示唆。殴打ではなく、もみあったことなど、お互いに非を認めた上での示談だと示唆した。 では、被害者が相談を受けた警視庁麻布署に提出した診断書はどうか。「週刊新潮」は鼻骨骨折などで全治約1カ月と最初に報じたが、「診断書も調べなきゃいけない。泥酔状態の中で診断書なんなりが出てきた」と言い、朝青龍の言い分と「被害者の言っていることと食い違うという感覚だった」と診断書の信ぴょう性を疑問視。 高砂親方は運転していたマネジャー、そして当初に被害者だと名乗り出た一宮氏がこの日、麻布署から事情聴取を受けたことを明かし、それらの話も加えた報告書を作成し、きょう1日の理事会で武蔵川理事長に提出する。 世間を騒がせたということで処分は免れないだろうが、殴打したという事実がなかったと判断された場合、処分はどうなるのか。注目される。
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