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【大相撲】

朝青龍 無期限謹慎へ きょうにも調査委事情聴取

2010年2月2日 紙面から

 暴力問題の渦中にいる横綱朝青龍(29)=高砂部屋=に1日、白黒つくまで事実上の“無期限謹慎”が命じられた。日本相撲協会はこの日、調査委員会の設置を決定。2日にも朝青龍と高砂親方を協会に呼び寄せ、事情聴取を行う。結果が出るまで、朝青龍のプライベートでのイベント・テレビ出演、モンゴルへの帰国を禁止した。

 朝青龍は恒例の豆まきが2日に静岡県富士市、3日に成田山新勝寺で予定されていたが、自粛。当面は花相撲への参加とけいこのみに行動が制限される。委員長に就任した友綱理事(元関脇魁輝)は「公式行事以外のイベントは、処分が出るまで自粛しろと高砂親方に伝えた」とし、この日高砂親方を協会に呼び口頭で伝えた。

 4日の理事会までに調査が終われば、その場で議題に上げる。武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)は「そのとき報告があれば議論する。(そうでなければ)はっきりした時点で議論する」とし、明確な期限を設けていない。徹底究明するまで調査は続けられるため、朝青龍の“謹慎”も無期限となる。

 高砂親方は先月31日、一門の幹部とともに朝青龍を事情聴取。朝青龍の発言として「殴打したとは言っていない。もみ合ったというか、酔って記憶がない感覚と言っていた」としたが、周囲はまったく納得しなかった。外部役員の吉野準監事は「ウソだと思いますね。驚いちゃったな。ウソを重ねると矛盾が出てきます」と一刀両断。朝青龍側からの報告書を確認し、矛盾を感じれば報告書の再提出を要求すると語った。

 調査で殴打した事実がないと断定されたとしても、処分は免れない状況だ。吉野監事は「問われているのは横綱の品位。示談書があるなしは関係ない。警察の捜査は示談書あるなしに左右されるし、けがの程度や知り合いかどうかで立件するか決める。協会の尺度は違う。品位があるかどうかの観点から決めるので、示談は関係ない」と言い切った。

 友綱親方はこの日のうちに高砂親方から、朝青龍側が準備した報告書を入手。文科省にも調査委員会設置を報告した。

 

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