2010年2月2日
桂米朝さん(中央)と“寄席デビュー”した孫の中川真さん(右)、桂米団治さん=大阪市中央区のトリイホール
人間国宝の落語家、桂米朝さん(84)の孫で高校1年生の中川真さん(16)が1日夜、大阪市中央区のトリイホールで“寄席デビュー”を飾った。
父で落語家の米団治さん(51)の勧めでの「体験」。前座で舞台に上がり、「まずは私、桂米朝の孫、中川真でお付き合いを」「すいません、米団治の息子と言うのを忘れてました」。早速笑わせて、「くちなし」など小咄(こばなし)二つを落ち着いて披露、約100人の会場をわかせた。
出番前は緊張したと言うが、「出たらいけるなという気持ちになった。けいこの通りに、できたと思う。お客さんが笑っているのは見えました」と強心臓ぶりをのぞかせた。芝居やミュージカルにも興味があり、落語家を目指すかはまだわからないと言うが、「やっぱり舞台はいいなと思いました。落語の良さにも気づいたし、人前でしゃべることの魅力もわかりました」と語った。
後半、米朝さんと並んで再び観客の前に立ち、「将来は僕もこうなるのかな」とポツリ。大きな拍手を浴びた。(篠塚健一)