センター試験の出題に波紋
- 2010.01.21 17:01
1月16日に実施されたセンター試験の現代社会の問題で、最高裁が外国人参政権を憲法上問題ないとの立場であると判断されうる記述があり、ネット上で「不適切な出題では」と波紋を呼んでいる。
問題は、日本の参政権に関し4つの選択肢から誤りを選ぶもの。「最高裁判所は外国人のうちの永住者等に対して地方選挙の選挙権を法律で付与することは憲法上禁止されていないとしている」との選択肢は、記述に誤りはないとされた。問題の元となった最高裁判決は、本論では「参政権は憲法上日本国籍を有する国民に限られる」と従来の判例を維持しているが、傍論で「地方自治体の長等が選挙権付与の措置を講ずることを憲法で禁止していない」旨を記述。この傍論部分が選択肢として用いられたようだ。
これに対し、ネットでは「こんなところでアピールとは」「出題した人に悪意を感じる」などと、出題に関しての適性を疑問視する声が上がっている。外国人参政権付与の議論が予定されている通常国会が始まったこのタイミングでの出題に、「政治的な臭い」を感じている『pinkopaque/weblog』のブロガーは、「合憲との判決が出ているわけではなく、違憲ともされていないので禁止されていないだけ」と指摘。4つの選択肢のうち、この1つだけが異質に見えるとつづっている。
出題者側は意識したわけではなかったかもしれないが、誤解を招く出題は、やはり避けたほうがいいのでは。
(ぽこ)
■参考サイト
pinkopaque/weblog
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