謝罪も賠償も賃金の支払いもしないけれど、和解しろ!
過去に竹島問題を韓国の言いがかりと決めつけたことのある、朝日新聞の記事解説コラム「ニュースがわからん!」から
ー 戦時中の「徴用」、今なぜ記録提供? ー
政権交代で実現、韓国政府の支援策に活用
コブク郎 戦時中、朝鮮半島から日本企業に動員されて働いた人たちの年金や未払い賃金の記録が、最近、相次いで日本政府から韓国政府に提供されることになったね。
A 韓国側が求めていたのに応じたんだ。盧武鉉前大統領時代の2004年、徴兵や徴用の実態を調べる政府機関が出来たが、肝心の資料が韓国にほとんどなかった。日本側はこれまで記録を出すことに消極的だったけれど、政権交代で方針が変わったんだ。
コ 戦争中になぜ、朝鮮半島の人が大勢、日本の企業で働いていたのかな。
A 日本では働き手が兵隊にとられ、労働力が足りなくなった。これを補おうと、当時の政府は統治下にあった朝鮮半島や台湾などから働き手を集めた。朝鮮半島出身者だけで約70万人とも言われ、炭鉱や港湾などに送られた。
コ 賃金はきちんと支払われなかったの?
A 支払った事業所もあったが、混乱の中、朝鮮半島へ帰る人たちに「後で送る」などと言って、そのままになった例も多い。それで日本政府は敗戦翌年の1946年、事業主に未払い賃金などを法務局に預けるよう促した。預けられたお金はいまも日本銀行にあるんだ。今回、提供を決めたのはその記録だよ。
コ 日本政府は、記録と一緒に未払いの賃金も払うの?
A いや。日韓の国交が正常化した65年の基本条約で、両政府は互いに請求権や財産権を放棄したんだ。ただ、韓国では、盧政権が進めた戦時中に日本で働いた人たちへの支援制度が08年に整い、本人や遺族の一部に未払い賃金額に応じた支援金などの支給が始まった。日本側の記録提供で、受給者は増えそうだね。
コ 年金の方は? 日本で働いていた韓国の女性に厚生年金の脱退手当金が支払われた記事で、99円と随分安いことに驚いたよ。そもそも請求権は放棄したのでは?
A 年金脱退手当金は、本人が請求した時点で権利が生じるという法解釈だから、基本条約には含まれないんだ。99円という額は、厚生年金保険法で貨幣価値の変化を換算しないことになっているからだ。この女性や支援者等は反発している。日本が韓国を併合して今年で100年。お互いが信頼しあえるように過去の溝を埋めていきたいね。
(三橋麻子、中野晃)
2010/01/21
まず、日本企業への動員が、国家が主体的に行い、多くの人を死に至らしめた奴隷労働であったことを誤魔化している。日本政府が動員された人たちの記録を出さなかったのは、その国家犯罪そのものや賠償請求をされないように隠蔽しているためだ。一転して記録を提供し始めたのは、韓国が親日派大統領政権になったことで、強制労働被害者から日本に対しての賠償請求が抑え込まれると見越してのことだろう。
朝日のコラム子は未払い賃金の存在を”戦後の混乱”のせいにしているが、戦中から現在まで未だに支払う気がないのが事実なのだから、そんな言い訳が通用するはずがない。
しかも、日韓基本条約の請求権、財産権の放棄や厚生年金保険法をたてにして未払い賃金や年金脱退手当金を支払わないことを当然のように書いているが、手前勝手な法解釈で強弁したところで、そもそも過酷な労働をさせておきながら賃金さえも支払わないことを正当化できるのか。法解釈以前に人倫の問題だろう。強制労働や性奴隷、歴史に残る大規模な虐殺、略奪に強姦という犯罪そのものに加えて、それを現在まで認めることも謝罪することも賠償することも拒否しつづけているということは、現在も日本人の歴史的人道犯罪は続いていると言うことだ。こんな人間性の欠けた日本鬼子だから「支援策に活用」などと、ふてぶてしい事を言える。
それで「お互いが信頼しあえるように、過去の溝を埋めていきたいね。」というのは、傲慢この上ない日本の民族的人格障害としか思えない。
朝日新聞の若宮などが言う、「和解」の論理がまさにこれだ。加害者と被害者の関係を、無益なナショナリズムのつばぜり合いなどと「お互い様」の関係にすり替える、薄汚い欺瞞に満ちたやり口だ。朝日新聞自体がその人道犯罪に積極的に荷担した犯罪者だということを自覚すべし。
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