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高砂親方が擁護!朝青は泥酔で記憶ない

 結びの一番を前にじっと考え込む朝青龍=両国国技館
 結びの一番を前にじっと考え込む朝青龍=両国国技館

 横綱朝青龍(29)=高砂=の知人男性への暴行騒動を受け、師匠の高砂親方(元大関朝潮)が1月31日、暴行の事実に否定的な見解を示した。東京・両国国技館で行われた「潮丸引退東関襲名大相撲」後、高砂親方と朝青龍が、一門の九重親方(元横綱千代の富士)らに状況を説明。高砂親方は、朝青龍が当時、泥酔状態のため事件に関する記憶がないことを主張。返す刀で「自分が殴られた」という虚偽報告をしたとして、朝青龍の個人マネジャー・一宮章広氏(31)を非難した。

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 東関襲名披露パーティー終了後、高砂親方は顔を赤らめ、ほろ酔い気分で報道陣の前に姿を見せた。パーティーの直前に一門の長である九重親方をはじめ、中村親方(元関脇富士桜)、大山親方(元幕内大飛)、そして朝青龍の5人で会談を持った高砂親方は「(1日の)理事会で報告できるように話した。示談は成立しているし、同意書もある」と説明した。

 高砂親方によると、約12分間の会談で朝青龍は暴行の事実を否定。朝青龍は自身、知人男性ともに泥酔状態にあり、記憶を欠いていたことを示唆したという。「殴打したことは言っていない。そんな記憶はないという感覚。お互いに酔っぱらっていたので、車の中でもつれた感じ」と暴行そのものを否定した。

 高砂親方はこの日、一宮マネジャーと朝青龍の運転手が警視庁麻布署に出頭し、事情聴取を受けたことを明かした上で、非難のほこ先を一宮マネジャーに向けた。「一番おかしいのは、被害者がいるのに一宮が被害者だと言ったこと。被害者が一宮ということは間違い。嘘と言っていい」と一宮氏の証言が虚偽であったことを指摘した。

 既に示談は成立しており、知人男性から同意書を得ている。示談書は朝青龍の弁護士が保管しており、1日の理事選後に開かれる理事会では提出されない見込み。理事会には高砂親方だけが出向き、現在作成中の騒動に関しての報告書を提出する予定だという。

 マネジャーに騒動の責任をかぶせる形で、朝青龍を“無罪”とする高砂親方の主張がこのまま通れば、理事会での処分は軽減される可能性が高い。暴行騒動発覚後、朝青龍は公の場で無言を貫き、真相は依然として闇の中だが、記憶のあるなしにかかわらず、「殴打」という事実の有無が処分の際に重視される。新理事10人が高砂親方の報告をどう判断するかが、処分の重さを左右する。

(2010年1月31日)





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