ショウネンリンチサツジンムカツイタカラヤッタダケゾウホカイテイバン
少年リンチ殺人―ムカついたから、やっただけ―《増補改訂版》


日垣隆

殺人鬼は友達の顔をしてあらわれる。加害者を利する少年法の矛盾を告発する慟哭の書。

長野県の狭い地域で、相次いで起こったリンチ殺人。弟を守るため、ろくに顔も知らぬ少年八人になぶり殺された宮田君。三カ所を連れ回されながら十五人の暴行をうけ絶命した百瀬君の遺体には、小便がかけられていた。残忍な犯行事実は少年法の聖域に消え、さらに子の罪を認めぬ親の言動に、遺族は際限なく苦しむ。少年犯罪の理不尽を告発する慟哭のノンフィクション、増補改訂版。

発行形態 : 新潮文庫
判型 : 新潮文庫
ISBN : 978-4-10-130052-8
C-CODE : 0195
整理番号 : ひ-23-2
ジャンル : 社会・政治・法律
社会・文化
発売日 : 2010/02/01


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日垣隆
ヒガキ・タカシ

1958(昭和33)年、長野県生れ。東北大学法学部卒業。「『買ってはいけない』はインチキ本だ」(文春文庫『それは違う!』所収)で文藝春秋読者賞、「辛口評論家の正体」(文藝春秋『偽善系II』所収)で編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・作品賞、『そして殺人者は野に放たれる』で新潮ドキュメント賞を受賞。メールマガジン「ガッキィファイター」ほか、ラジオ、テレビでも旺盛な活動を続けている。

日垣隆公式サイト ガッキィファイター
はじめに
第一部 少年リンチ殺人 「ムカつくから、やっただけ」
序章 父よ母よ息子よ
子の葬儀/家族/友人/約束/少年法
第一章 隠された現場
仲間/近隣/通報/虚言/死亡/報道/高校生/片隅/非開示/手錠/盲点/法廷
第二章 この世の修羅
理由/十六歳/六月十九日/六月二十八日/六月二十九日/九時二十五分/十時十分/十時十五分/十時二十五分/十時三十分/十時四十五分/十時五十五分/十一時三十分
第三章 逃走と死と
保護/処遇意見/原因/反省文/隠蔽工作/救急車/口裏/親子
第四章 親である罪
八人/母親/父親/翻弄/PTA/教唆/虚構/自首?/断絶/父と子
第五章 終わりなき喪
忘却/二次被害/酷似/保身/記録/邂逅/逆送/全容/当事者
終章 知られざるまま
冷水/慟哭/十七歳/弟/安堵
第二部 また少年が殺された――続発するリンチ殺人
第一章 子の無念
開廷/弁護
第二章 連鎖する暴力
見物/卒業写真/恐喝
第三章 一万円の命
教習所/携帯
第四章 軌跡の果て
金/責任/十五人
第五章 無間地獄
第一現場/第二現場/第三現場
第六章 暴発の理由
普通/牛丼/談笑
第七章 悪夢の断片
技師/タイホ!/鑑定書
第八章 無知という罪
迷惑/少年院/親たち
第九章 うちの子に限って
不信/いい子/手紙
第十章 更生のために
喧嘩/判決/婚約者/救い
解説 飯田芳弘(学習院大学教授)

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