くれなゐ
from
VAGRANCY

ただ一つの願いが叶うなら
神にでも鬼にでも、身も心も捧ぐから
――あの子らに、未来を――

「飛影はあんたが束ねろ」
それだけ言うと、御影は川とは反対方向に、紫苑をドンと突き飛ばした。
そのまま、彼自身はその反動で川に落ちていった。

〜呪羅族の少女〜
霞月

短刀をふりかざすのは、やつれた女だった。
長い黒髪が舞う。
彼女を見、彼自身が覚えた感覚が、御影には納得いかなかった。

夢見た朝

「おいしいですかー?」
「おいしーっ!」
子らが大喜びで由良に群がって行く。
その様子を見ていた霞月の目から、ふいに、涙が溢れた。
「あぁっ。御影様、何泣かしてるんですか〜っ!」

〜失われた契約〜
朱羅

霞月の瞳は、いつしか痛みと怨嗟に揺れていた。 それでも心の内を吐露したのは、御影だったからか。
霞月の身は言葉を裏切り、彼の腕の中に、全てを委ねたいと震えていた。
その支えをなくそうものなら、壊れてしまいそうな危うさだった。
それなのに、なお彼を拒む。

慚愧

「霞月、殺すな……」
「殺すな、だと……!?」
笑わせるなと、霞月は自分自身をか御影をか、涙を流しながらあざ笑った。 御影の身に、深くその短刀を沈めて行く。
「無駄に、殺すな。俺を贄に使え」

〜怒れる天地〜
祟り

「だめです!
 祟り神になってはだめです!」
由良の慟哭も、もはや届かない。
失われた神の怒りが荒れ狂い、雷雨となって地を打った。

神を失った大地に、蒼穹が戻る。
多くを失った、その下で――

◆ 投票のお願い ◆
 アルファポリス主催の恋愛小説大賞に参加しています。
 
 入賞作品については、出版も検討されるということなので、霞月が本になったらよいと思って下さる方がいらっしゃいましたら、清き一票をお願いします。
 お一人様、一票限りです。(一票につき、500ポイントになります)
 
◆ 御礼 - 期間限定 ◆
 霞月が3000ポイント獲得するごとに、通販されている『魂盗り〜由良編〜』を1ページ無料公開させて頂きます。
≪ 今月末までの公開です ≫

 ささやかな謝恩企画ですが、お楽しみ頂ければ幸いですv(*^-^*)

※タイトルから物語に飛べます。

(C)春宵楼郭様/素材