放送予定
   
   
   
2月1日(月)放送予定
フードデザート”
〜広がる食の砂漠〜


今、都市部のお年寄りの食卓に異変が起きている。景気低迷により中小のスーパーが次々と閉店。高齢者の買い物環境が悪化し、肉や野菜、魚、果物など、生鮮食品をほとんど摂ることができない"フードデザート(食の砂漠)"が広がっていると言う。ある大学の調査では、こうした地域に住むお年寄りの2人に1人が「栄養不足」であるという。調査に参加した専門家は、高齢者の慢性的な栄養不足は、老化を加速し、肺炎や脳卒中などのリスクを高め、寝たきりにつながりかねないと、危機感を強めている。90年代、"フードデザート"の問題が深刻化したイギリスでは、国を挙げて対策に乗り出し、街づくりを根本から見直すことで危機を克服した。日本の現状と、イギリス北部の街での解決のプロセスを取材。その方策を考える。
(NO.2849)

スタジオゲスト 新藤 宗幸さん
    (千葉大学法経学部教授)
 
   
   
2月2日(火)放送予定
農地荒廃
〜耕作放棄をどう防ぐか〜

【森本健成キャスターがお伝えします。】

国民の食を支える農地が今急速に減少している。その大きな要因として、農家が耕作を行わない「耕作放棄地」と、宅地や商業施設など農地以外の用途に地目を変更する「農地転用」がある。
耕作放棄地の面積はこの10年で1.6倍に増加し、今や埼玉県の面積ほどに達している。耕作放棄の背景には、農家の高齢化や農業の低収益性の他、相続で受け継いだものの農家を継がずに村を出る「不在地主」が耕作放棄している実態が浮かび上がってくる。また農地転用は、税金で基盤整備された農地ほど需要が高く、優良の農地が年々失われ、意欲ある農家の営農を妨げている。去年12月には農地法が改正、転用への規制強化や、未利用農地への指導強化が盛り込まれたが、果たしてその効果は期待できるのか。番組では農地減少の課題と対策を考える。
(NO.2850)

スタジオゲスト 盛田 清秀さん
    (日本大学・生物資源科学部教授)