民主党の小沢一郎幹事長の「政治とカネ」の問題に関して31日、同氏と距離を置く同党の有力議員から、小沢氏に幹事長辞任を含めた「けじめ」を求める発言が相次いだ。小沢氏は幹事長続投への意欲を繰り返しており、同氏の進退をめぐり党内の駆け引きが活発化しそうだ。
民主党の枝野幸男元政調会長は同日午後、さいたま市で講演し、「一定の国民の理解、納得が得られなければ、わたしたちが目指す政治を本当に実行しようとするなら、けじめをつけていただかないといけない」と述べ、資金管理団体の土地取引をめぐる事件で小沢氏が十分に説明できない場合は、幹事長を辞任すべきだとの考えを示した。
枝野氏は「政治資金の出入りについて、おかしいと指摘されたら、納得できるような説明するのは政治家としての当然の責任だ」と強調した。
前原誠司国土交通相も同日午後、京都市内で開かれた会合で、「新たな局面が生まれた時には、われわれは厳しく自浄能力を発揮しなくてはいけない。そうしなければ、何のために政権交代を起こして日本の政治を変えようという皆さんの大きな力をもらったのか、それに背く話になる」と述べ、事件の展開次第では、小沢氏に辞任を求めることもあり得るとの考えを示した。
野田佳彦財務副大臣もNHKの番組で、「最終的には7月の参院選で、連立与党で勝利して安定政権をつくるのが大目標だ。そのために、どういう判断するのかを、その都度考えていくということだと思う」と述べた。
[時事通信社]