岡山放送局

2010年1月31日 19時4分更新

備前焼の大窯 作品検査


全長85メートルの巨大な備前焼の登り窯での作品づくりに挑戦している備前焼作家、森陶岳さんが、大窯で焼くために初めて窯のなかで保管してあった作品に異常がないかどうかのチェックを行いました。

瀬戸内市牛窓町に工房を構える森陶岳さんは、室町時代から江戸時代にかけて作られた「古備前」と呼ばれる備前焼の魅力にひかれ、当時の技法にならって弟子たちとともに共同で全長85メートルの巨大な登り窯をおととし、完成させました。

31日は去年9月に初めて窯に入れて保管していた作品がどのように変化したのか調べる作業が行われ、密閉した窯の扉が開けられました。

作品は高さ1メートル65センチ、容量およそ千リットルの3個の大甕を含む数10点です。

なかでも大甕はこれまでにない規模の作品のため、森さんは5か月がたって表面にひびが入っていないかどうかや形が変化するなどの異常がないかを調べた結果、問題がないことが分かりました。

森さんは今後、このサイズの大甕を弟子たちとともに全部で96個作り上げ、花入れや壷などの作品とともに作っては窯に詰めていき、5年後の火入れを目指していくということです。