正反対の見方もある。
韓国の工芸作家が作品につける価格は高すぎる、ということだ。KOTRA(大韓貿易投資振興公社)関係者は工芸文化商品を輸出しにくい理由について「高すぎるからだ」とした。このほかにも、作家らの価格が、市場の合理的な価格とはかけ離れているという見方は多かった。
とにかく韓国の工芸商品には、このように極端な2つの「期待価格」が存在する。実際、市場にも、安物でなければ高価なものだけあるのが、韓国工芸品の現実だ。こうした価格の「乖離感」が韓国商品への「距離感」を作ったのかも知れない、という見方が説得力を増す。
伝統文化を継承する作家らの名分と自負心から考えれば、価格で問い詰める消費者は薄情だ。ところが、名分のためにお金を支払わないのは消費者の生理だ。工芸家は話す。「韓国人が先に韓国文化商品を愛用してこそ、文化の輸出もありうる」と。消費者があってこそ市場があり、売れるところがあってこそ職人がより良いものを作り、良いものが多くてこそ外国人も韓国商品に視線を向ける、ということだ。
正しい。だが、市場が形成されるためには、ひとまず買い手と売り手が価格にともに納得しなければいけない。容易ではないはずだが、そろそろ韓国文化に対し、冷静に価格を付けねばならない時になったようだ。
粱善姫(ヤン・ソンヒ)ウィークアンチーム長
【コラム】韓国文化はいくら?(1)