2010.01.31 Sun
Category | オードリー
 会ったこともない芸能人に熱くなるのは嫌だから、あえてブログでは「きゃわ〜」みたいな頭空っぽの感想ばかり書くように心掛けていたのだけれど。というか、芸能人に限らずなるべくブログではプラスの感想だけ書いて愚痴や不満は書かないことに決めていたのだけれど。
 でも、ちょっと限界かも。

 あえて可愛い〜みたいな表層のことだけの感想ですませていたのは、もっと深く語ろうとするとどうしても不満が出てきてしまうから。ブログでは不満や愚痴は書かないと決めていたし。それを自分に許すと愚痴だらけの記事になるからね。実際過去記事だと不満ばっかりのとかあるしw

 それでも自分の意見なら忘れない内に書いておいた方がいいのかも。元々正解が定義できるようなことではないから、他人に影響されて自分の意見が変形してしまう前に自分の意見を書いておいた方が良い。

 一時期洗脳されかけて自分の頭もごちゃごちゃになっていたけれど、結局ファーストインプレッションが一番正しかったのだと思う。少なくとも自分の中では。

 オードリーの漫才を初めて見て、興味を持って色々動画サイトで調べた時、「ああ、このコンビはツッコミが重要なコンビなんだな」と思った。それは当時の所謂「自称お笑い通」の語るオードリー批評に影響されていたところもないとは言えないけれど、自分で確認して確かにそう感じた。
 ボケばかりが目立ちツッコミが地味なコンビというのは、ボケ1人の世界観で完結していて面白いのはボケの強烈さだけ、ツッコミはただ振り回される人、というパターンが多い。ただ、このコンビはボケそのものは異様なだけで面白くはない、ツッコミの台詞や落とし方が面白くて笑える。
 「ああ、これはツッコミで笑う漫才なんだな」というのが私のオードリーに対するファーストインプレッション。
 結局、この印象が一番正しかったんだと最近思う。

 ぶっちゃけて言ってしまえば、春日っていうのはお笑い芸人としては本当に無能で、だからこそあの異様なキャラを被せて凌いでいるのだろう。あのキャラが新鮮で、あれで売れたから周りも弄って盛り立てたのであって、春日そのものはリアクションも滑り芸も特筆するものはない。ただあのキャラが斬新だっただけ。
 ナイスミドル時代はそもそもネタ自体酷いレベルの代物だったから、若林に物凄い才能があるとは思わないが、あそこまで芸人として無能な春日をここまでのものに仕上げたことには本当に感嘆する。春日が完全にロボ状態と言いたいわけではなく、若林が手を離してもお笑いの世界でなんとか立っていられるようなお膳立てをしたのが凄い。
 そのことは本人(というか若林)もお笑い評論家も同業者も皆指摘している。そりゃあ若林だけでこのブレイクはないが、若林がいなければこのコンビはすぐに死ぬ、というか生まれてもいないか。

 春日のキャラクターというのは、何も出来ない春日を生かす苦肉の策でしかなかったわけだけれど、漫才自体が完成されてきて、そしてM-1で奇跡的にハマって、そのおかげで世間的にも春日はブレイクした。皆が春日の魅力にハマって、それは大体において一時的なものだったけれど、中には本格的に入れ込んでしまう人もいた。
 「春日」は素を出さない、だから見えない部分は自分の都合の良いように妄想できる。いや、芸能人というのは誰でもそうかもしれないが、春日は特にこの傾向が強い。そして、都合の悪い部分は「キャラだ」と思い込める。ハマってしまうとこれほど都合の良い存在もない。

 でも、それは物凄くおかしいことなんだよね。元々「できない子」な春日が偉そうにしているのを見て、「も〜こいつは」なんて言いながら笑うのが本来なのに、ファンの中での春日がどんどん偉大な存在になっていく。実態は芸人としては無能な人間にハリボテを被せているだけなのに、あまりにも奇跡的にハマりすぎたせいでどんどん完璧なハリボテになっていく。
 だから、ネタを書いていなくても、自分以外を面白くするという発想が全くなくても、春日は絶対に必要な存在である、そうでなければならない。途中まではその思惑にメディアも加担してくれた、でも、非情なメディアの常でそうそう長くは続かない。そうなった時にファンはどのように心の平安を保てばいいのか。答えは簡単、「相方が春日を必要としている」と思えばいい。内面のことなんて本人以外の誰にも証明できない、だからこそここを使うのは簡単。最後の手段だけどね。
 
 もうハッキリ言ってしまおう、必要なのは「春日」ではなく「春日のポジション」でしかない。若林が春日を必要としているという正体不明の感情論はお話にならない。若林は何度も解散を申し入れたが、春日は必ず断っている。ファンの希望的観測でしかない妄想よりも、本人たちの口から語られた歴史の方が余程信憑性がある。
 いや、確かに若林は春日を必要としている。だがそれは「漫才の相方」「仕事の相方」としてであって、絶対に「春日」でなければならないというわけではない。

 春日に存在意義を与えるためにオードリーファン総出で若林を見下すのって、どうかと思うよ、ほんと。


(1/31)追記
 これは一昨日書いた記事なんだけど、若林本人が妙に自分に自信がなくて自虐癖があるのがなあ・・・。
 ある意味オードリーファン全員が若林に洗脳されてるのかもね。
 今までがマイナーなものにばかりハマっていたから、自分の意見を言うのも楽だったんだけど、こういう厄介なファンが多いジャンルにハマっちゃうと意見も言い辛いね。でも、どうせ誰も見ていないようなブログだし開き直る。開き直って好きなことを言い逃げするってコンセプトのブログだし。

 あと書き忘れていたけど、このコンビは致命的にコンビ芸ができないんだよね。できない「ズレ」自体をコンビ芸にしている側面もあるけれど。他のコンビがお互いフォローしあうのに比べ、オードリーは若林が春日を語り春日のフォローをする。更に自分のことは全て自分が語らなければならない。
 これだけ負担が多くて、更に相方にはモンスターペアレント級のファンがついてるって、どうなんだろうなあ・・・。
l top