山口県上関町に建設予定の上関原発建設中止を中国電力に求める団体や個人が、市民団体「上関原発止めよう!広島ネットワーク」を31日、結成する。ネットワークの共同代表に就任予定の「原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会」の木原省治代表ら3人が26日、広島市役所で会見をした。
ネットワークには、25団体53個人が参加する。木原共同代表は「上関から直線約80キロの被爆地広島で、原発建設計画への関心を持ってもらいたい。原発に反対する地元の力に、支援の輪を重ねていきたい」と話した。
「一度原発事故が起こればお手上げ。命を預かる医師として、原発を黙認できない」。共同代表の一人、県保険医協会理事の青木克明医師は現地を訪れ、海の生物の多様さに驚いたという。「豊かな自然と共生する人たちの生活を大切にしたい」
森と水と土を考える会の原戸祥次郎代表も共同代表の一人。「たった数十年分のエネルギーのために、放射性廃棄物を1000年を超えて子孫に残したくない」と指摘した。
ネットワークは31日に結成集会を開く。午後2時から原爆資料館(中区)で、資料代500円。建設阻止行動を撮影した鎌仲ひとみ監督の「ぶんぶん通信No.3」の上映がある。【矢追健介】
毎日新聞 2010年1月27日 地方版