この企画は、マイウェイ出版BX編集部から出される「お題」とそのお題に則した皆様からの写真へ「仲村みう」が文章を付ける連載企画です。
以下の連載記事は、葵さんからの写真を元にして書かれた、仲村みうBX連載企画の第一回目のページからの引用です。
ご協力頂いた、「葵」さんに感謝いたします。
「続・団地妻」私は旦那以外にはだけさせられた服のボタンを急いで直した。
罪悪感と今までに無いスリルに首筋が熱い。
今まで私が思っていた『幸せのカタチ』が歪んだ。
毎日旦那を送り出して、掃除や洗濯、買い物を済ませご飯を作り帰りを待つ。
刺激が無くても、それを幸せと感じて生活できてきた。
なのに私は、イケナイ女だ。

何事もなかったのを装い買い物に出る。
でも、周りにいやらしい目で見られていると思うとまた身体が熱くなり、
愛撫されていたあそこが疼く。
もっと、もっと刺激が欲しい。
今までいやらしくなかった物まで卑猥に見える。
何気なく手にしてきた食材すらどこかいやらしく私に羞恥を与える。
もう私の身体はどうにもできない程可笑しい。
買い物カゴにその卑猥な食材を『今日の晩御飯です。』みたいな然り気無い表情で並べる。

レジで羞恥を感じ、疼いた身体のまま急いで家に帰った。
気付いたら私は、さっき買ったいやらしい食材を欲望のままそそくさと
袋から取り出している。
ドキドキしながらその食材を指でなぞる。
「おっきい…。」
無意識に発した言葉に自分自身驚いた。
鼓動が早くなってきて、我慢できずに舌でその感触を確かめる。
自分の舌でたてたいやらしい音に興奮しつつ、旦那が帰って来たら…なんて、
そのスリルに私は我慢の限界を感じた。
ゆっくりスカートをたくしあげて、その食材を近付けて私は禁を犯した。
私がこんな身体になったのは昼間のあの男のせい。
卑猥な音が昼間の行為を思い出させて、私を震わせる。
イケナイ事をしている感覚がこんなに心地良いなんて知らなかった。
「んっ…」
私は今日二度目の快楽に朽ちた。

下着をはき、ご飯の準備をする。
テレビを見ながら帰りを待つ。
何時もと、それだけは変わらない。
二度の快楽に朽ちたからか、何時も以上の疲労と満たされた感じが身体を甘くさせる。

「ただいま。」
毎日聞いている旦那の声が何時も以上に恋しい。
「お帰りなさい。」
そう返すと何時も以上に胸が苦しい。
そんな不思議な感覚に思わず旦那に抱き付いた。
「葵?」
私の名前を呼んでくれるのは貴方だけ。
昼間の男も晩御飯の食材も私の名前を呼んでくれない。
「抱っこ。」
押し倒され首に触れる息が暖かい。
こんなに貴方を愛しく感じたのは久しぶり。
もっと毎日貴方を愛しく感じたいから、明日もあの男に抱かれよう。
明日も貴方を待つ時間いやらしい事をしよう。
だから一日の最後は貴方が満たして。
駄目なイケナイ女の私は、三度目の快楽に溺れる。

写真 葵さん投稿
文章
仲村みう協力
マイウェイ出版BX編集部