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停電で新幹線一時不通 混乱終日「疲れた」

2010年01月30日

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新幹線改札口は問い合わせの乗客でこみあった=29日午後4時11分、横浜市港北区の新横浜駅

  29日午後、横浜市神奈川区で架線が切れ、東海道新幹線が約3時間余にわたって止まった。新横浜駅では、出張や単身赴任先から帰るサラリーマンが、運転再開を待ち続けた。小田原駅でも一時乗客があふれ、人々は一様に疲れた表情だった。

  仕事・旅 込み合う駅

  新横浜駅構内は、運転再開後も多くの人が払い戻しなどのため精算所に列を作り、混乱は終日続いた。

  新横浜駅で下車した大阪市福島区の主婦大日向(おびなた)奈緒さん(34)は「のぞみ18号」に4時間近く閉じ込められた。車内では「仕事で急いでいるから降ろしてほしい。窓を割ってでも降りるぞ」と乗務員に詰め寄るサラリーマンもいたという。

  名古屋市内の男性(71)と妻(62)は、1泊の予定で横浜市に旅行に来た。男性は「山下公園に行こうと楽しみにしていたが、こんな時間になって残念」と疲れた表情でホテルに向かった。

  神奈川県出身のシンガー・ソングライター安藤裕子さん(32)はこの日夜、名古屋市でコンサートの予定だった。午後1時半過ぎに品川駅から「のぞみ33号」に乗ったが、新横浜駅でストップ。開演を午後7時から同8時15分に遅らせた。午後5時半近くに新幹線が動き出すと、「ファンに迷惑をかけてしまった」と疲れた声で話した。

  小田原駅の新幹線改札口周辺も一時、100人ほどの乗客でごった返した。

  娘と2人の孫と一緒に新大阪に向かう厚木市の斎藤文子さん(62)は「5歳の下の孫は初めての新幹線を楽しみにしていたのですが」。孫2人は2時間以上待たされ、疲れた様子だった。運転再開後も「指定席を取っていたが、その列車がいつ来るのか」と、気をもんだ様子でホームに向かった。

  京都への出張帰りに、所用で新横浜に降りた栃木県小山市の会社員藤田潤さん(64)は午後10時前、「午後7時には自宅に着く予定だったのに。きょうはもう横浜に泊まる」と、がっかりした様子で話した。

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