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NIKKEI NET

中国「強烈な憤慨」、米との軍事交流中断も

 【北京=佐藤賢】米政府が台湾への武器売却計画を米議会に正式通告したことを受け、中国政府は「強烈な憤慨」を表明した。軍幹部の往来など軍事交流の中断に踏み切る可能性が高い。インターネットの検閲をめぐる中国当局と米グーグルの対立も含めて米中関係は一段と厳しい局面に入るが、経済を中心に結びつきを強める両国は対話の経路を保ちたいのが本音だ。国内世論をにらみながら着地点を模索する展開になりそうだ。

 中国外務省は30日、何亜非外務次官が米国のハンツマン駐中国大使に「強烈な憤慨」を伝え、武器売却の即時停止を要求したと発表した。何次官は「中米関係を損ない、両国のさまざまな重要分野での交流・協力に重大で否定的な影響を与え、双方が目にしたくない結果を招くことになる」と述べ、報復措置を発動する可能性をにじませた。

 中国外務省は抗議の意思を示す際に「強烈な不満」を多用するが、「強烈な憤慨」はそれより一段と強い表現だ。何次官は「米国は中国の再三にわたる抗議を無視した」「中国内政への粗暴な干渉だ」などと非難した。 (10:43)

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