国会審議中のヤジをめぐって平野博文官房長官が28日、閣僚全員に自制を促す異例の事態になった。2009年度2次補正予算案の審議で与野党の応酬に閣僚も加わり、自民党が「品位を欠く」と猛反発。急きょ開かれたこの日の閣僚懇談会では、「ヤジ禁止令」まで出された。
「うるさい!」
閣僚懇の直接のきっかけとなったのは、亀井静香金融相のこの発言。27日の参院予算委員会で飛び出した。中小企業金融に関する社民党議員の質問に答えながら、自民党の西田昌司氏のヤジに言い返した。閣僚席では菅直人副総理がニヤニヤ。野党は亀井氏の謝罪と議事録からの削除を要求し、審議拒否もちらつかせた。このため、鳩山由紀夫首相は28日朝、緊急の閣僚懇談会を招集。平野氏が「不規則発言は厳に慎むように」と注意し、菅氏も補正予算成立を前に「ここは韓信のまたくぐりだ」と自制を求めた。
「うるさい」発言にとどまらず、18日に始まった衆参両院の補正予算審議では、閣僚の不適切な言動が目立っている。野党の質問に「大臣をバカにするな」と怒鳴ったり、「(経営破綻(はたん)した日本航空を)危機のたびに救ってきたのは誰か」との質問に、問われていない人が「自民党」と叫んだりする場面もあった。
閣僚の「暴走」に業を煮やした自民党は、衆院議院運営委員会で理事が「閣僚の不規則発言が目に余る」と抗議。亀井氏と菅氏、福島瑞穂消費者担当相を名指しで批判した。自民党の舛添要一前厚労相は「閣僚のたががあまりにもゆるんでいる」と話す。(南彰)