JR大阪駅北側の梅田北ヤード再開発(大阪市北区、24ヘクタール)で、三菱地所など先行開発区域(7ヘクタール)の民間事業者が、完成予定時期を13年3月下旬に固めたことが27日分かった。不動産市況の悪化などで、08年8月に完成時期を11年春から12年度下半期に延期した後、リーマン・ショックで景気が一段と悪化し、今も本格的な回復には至っていないが、工事のコスト削減に努め、懸念された再延期を免れた。今年3月下旬に着工する方針。
民間事業者の関係者によると、延期して工事関連資材の価格契約交渉をやり直した結果、デフレなどで工事価格が抑えられ、採算のめどが立ったという。先行開発区域は北ヤードの東側で、梅田貨物駅が移転した跡地に民間事業者12社が高層ビル4棟を建設する。オフィスや民間研究施設のほか、商業施設、高級ホテル、分譲住宅が入る計画。
北ヤード西側の2期地区(17ヘクタール)では、環境がテーマのまちづくりを進める方向で、球技専用スタジアムを建設する構想も浮上している。【久田宏】
毎日新聞 2010年1月28日 大阪朝刊