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塾・習い事出費、親の年収で格差 ベネッセ調査

2009年12月21日

図拡大09年3月、ベネッセ教育研究開発センター調査

 塾での勉強、スイミングやピアノなどの習い事……と学校以外でかかっている子どもの教育費と親の収入に強い相関関係があることが、ベネッセ教育研究開発センターの調査で改めて確認された。年収800万円以上の家庭が子ども1人にかけている額は1カ月2万6700円。これに対し、年収400万円未満の家庭は8700円で、3倍の差がついた。

 今年3月、3歳から高校2年の子どもを持つ、北海道から九州までの母親1万5450人に調査した。

 それによると、塾や各種教室に定期的に通っている子供は全体の42.2%。1カ月の費用は平均で7400円だったが、親の年収によって隔たりがあり、年収800万円以上は1万3600円で、400万円未満の世帯は3千円だった。400万〜800万円未満の世帯は6千円だった。

 勉強以外でも差がついた。スイミングやサッカー、体操といったスポーツ活動では、年収800万円以上だと4900円、400万円未満だと2400円。子どもが学校外でスポーツを習っている割合は、800万円以上の世帯は64.7%、400万円未満の世帯は47.2%。

 ピアノや絵画など芸術、文化活動でも、年収800万円以上の世帯が3600円、400万円未満の世帯が1100円と差がある。特に幼児から小学生までの時期が世帯年収による差が大きくなる。

 調査に協力した片岡栄美・駒沢大教授(教育社会学)は「高学歴、高収入の親は、子どもに学力向上だけでなく文化的な教養も求めている。スポーツや芸術が好きかだけでなく、親の年収や学歴が子どもの学校外の活動に大きな影響を与えている」と言う。(中村真理子)

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