読者が大人に変わって再ブレイク?不況下で盛り上がる「科学雑誌」人気ダイヤモンド・オンライン1月19日(火) 8時30分配信 / 経済 - 経済総合
特に「科学」は、毎号いろいろな実験や観察グッズが付録についており、楽しみながら学ぶことができた。「『科学』を毎月買ってもらえる家の子に生まれたかった」と、筆者は何度も思ったものだ(これが、後々理系が苦手になり、文系に進む要因になっているかどうかは定かではない)。 最近、そんな子供の頃の夢を今も抱き続ける大人たちの間で、密かな「科学本ブーム」が起きているのを、ご存知だろうか? 代表的なものが、同じ学研から発売されている『大人の科学マガジン』だ。タイトル通り、大人向けの科学雑誌である。 この本の特徴は、なんといっても豪華な付録にある。たとえば最新号のVol.26では、なんとミニエレキギターが付いてくるのだ。本物のギターは6弦だが、このミニエレキギターは4弦仕様。しかしギターはギターだ。 もちろん、自分で作らなければならない。実際に作ってみると、ピックアップ(弦の振動を拾う部分)のコイルまで手巻きするといった手工業ぶり。およそ1時間30分ほどで完成した。 スピーカーを内蔵しているため、アンプがなくても音が出せるというのも心憎い。本物のエレキギターに比べると音が貧相なのは仕方ないが、ちゃんとオーバードライブがかかった歪んだ音になり、ロックな気分に浸れる。ちなみにお値段は3675円とお手頃である。 大人の科学マガジンのバックナンバーを見ると、「4bitマイコン」や「二眼レフカメラ」「テルミン」「蓄音機」「平賀源内のエレキテル」(!)などなど、そのラインアップだけでもただの雑誌ではないことがわかる。 子供の頃に『科学』を買ってもらえなかった筆者のような人にとっては、全シリーズを揃えておきたいくらいだ。 大人の科学マガジンは、ムックという不定期刊行の雑誌のため、大手書店などではバックナンバーが揃っているところもある。なお、次号は8bitマイコン「Japanino」が付録。4月下旬の発売予定となっている。 雑誌の価格は毎号異なるが、平均すると約3000円前後。これで知的好奇心と付録を組み立てるという「組み立て欲」(そんな言葉があるかどうかは知らないが)を満たすことができるのだから、なかなかよいお買い物ではないだろうか。 お子さんがいる人なら、親子で組み立ててみるのもいいだろう。「お父さんが子どもの頃はなぁ…」などと会話が弾むだろう。もしかしたら、お父さんを見る子供の目も変わるかもしれないぞ!? (三浦一紀) 【関連記事】 雑誌の殿堂「東京マガジンバンク」が、都立多摩図書館に誕生 歴史雑誌と缶コーヒー、バーと読書――。不況脱出図る出版業界の“珍コラボ”作戦 雑誌の売れない時代に“独り勝ち”「分冊百科」の強さの秘密 あなたの会社にもいる?新感覚女子「森ガール」が増殖中 コミック本は包んだほうが売れる!フィルム包装機市場でシェア90%のダイワハイテックス
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