閉店が決まった四条河原町阪急=28日午後、京都市下京区、朝日新聞社ヘリから、筋野健太撮影 |
阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オーリテイリングは28日、京都市下京区の「四条河原町阪急」を、2010年秋をめどに閉店すると発表した。京都一の目抜き通り、四条通沿いの中心繁華街で若者を中心に支持されてきたが、消費低迷の影響で近年は売上高が減少傾向にあった。
1976年10月に開店、四条河原町の交差点南東、阪急京都線の終点「河原町駅」の上にある。建物の外側にある世界地図のレリーフは、京都市民らの待ち合わせ場所としても親しまれていた。向かいにはエイチ・ツー・オーが11年秋までに統合を予定している高島屋の京都店もある。
京都市中心部では、約2キロ南のJR京都駅で1997年にジェイアール京都伊勢丹が開業すると、買い物客の流れが変化。四条河原町阪急も売り上げが減少、改装を重ねるなどして売り場の魅力向上を図ってきた。
京都市内で記者会見した阪急阪神百貨店の新田信昭社長は「競合環境が厳しくなった。店舗が狭隘(きょうあい)なため、抜本的な売り上げの改善策が困難。退店が最善と判断した」と語った。