北陸電力などが開発を進めてきたリチウムイオン電池で走るバスが完成し、来月から富山市内のコミュニティーバス路線で試験運行を始める。
完成したバスは、経済産業省の「低炭素社会実証モデル事業」として北陸電力が委託を受け、石川県のバス製造メーカーなどと共同で開発を進めてきた。
全長約7メートルの低床小型バスに、携帯電話やパソコンのバッテリーにも使われるリチウムイオン電池を搭載した。電気自動車用の急速充電装置で充電する。29人乗りで、1回の充電で走行できる距離は約68キロ。
ディーゼルエンジンの同型バスに比べ、二酸化炭素排出量は2分の1~3分の1に抑えられると試算されている。
実証運行試験は2月中旬から3月にかけて実施。第三セクター「まちづくりとやま」が富山市中心部で運行するコミュニティーバス路線「まいどはや」として実際に営業運転し、試算通りの二酸化炭素削減効果があるかや、営業運転に支障がないかを検証する。【小林祥晃】
毎日新聞 2010年1月26日 地方版