ほん[HON]INTERNETは1996年4月に東大SF研究会が発行したほん[HON]をベースにオンライン化したものです。ほん[HON]はSF研の新入生歓迎雑誌「歓」とともにSF研のオリエンテーションに来た新入生に無償配布されました。オリジナル版のはしがきにもあるようにSFに接していないわけではないけど、積極的にあるいは体系的にSFとつきあったことのない人のためのリーダーズガイドという体裁をとっています。もちろんSF大好きの人間にも貴重な参考資料になると思います。
ウェブ版は今後、さらに発展するために項目を増やしたり、読者コメントをつけていきたいと思います。特にこの作家・作品に関しては一家言あると言う方のコメントを増やしていきたいと思います。特別に思い入れがある方は是非メールしてください。公序良俗に反することなく、中傷に終わることがない場合は何らかの形で掲載していきたいと思います。よろしくお願いします。
1996年9月 東大SF研ホームページ管理人 川崎哲哉
SFゲットーという言葉があります。SFなんて非常に狭い範囲のものです。それがここ数年どんどん変わってきています。いや数十年前から変わっています。
いま、「SFファン」って生まれるんでしょうか。何かもうこれから生まれることはないような気がするんですよね。誤解しないでください。SFが書かれなくなる、読まれなくなるということではないんです。
正直、もうSF研究会に入ろうという人間は年々少なくなっていると思います。でも、SFを読む人は多くなっていくんではないでしょうか。そういう人にも「ご挨拶」をしたいと思ってこの本を編んでみました。
この本が、好きな作品を見つける喜びの助けとなりますように…
編集者 永木公也
各自紹介は好きに書いてもらいました。紹介文の末尾の()は執筆者を示します。
お薦め本のリストは原則3冊。
出版社などは後にデータとしてフォローしています。
「」は単行本、雑誌名
『』は短編
<>はシリーズ名。
です、普通と逆で紛らわしいですが勘弁してください。
謝辞と言い訳にしかなってないぞ篇
寄稿していただいた方は以下の通りです。とりあえず、彼らの寄稿がないとこの企画成立しておりません。感謝感謝。
安藤拓
池田義高
桂令夫
加藤拓弥
加藤信
木村紀雄
後藤真生
永木公也
中沢聡
伏木陽子
真板英一
前野崇
松山聡
水田秀行
蓑毛堅一郎
柳田真坂樹
山高大乗
今回の執筆者の方には人によっては多大な迷惑をかけてしまいました。連絡遅れたのに文句一ついわんと原稿を書いてくれた人達どうもありがとう。(さて誰でしょうとかいってみたりして)寄稿のこととは別にたっちーさん、おざき、やなぎだがいないとこれは本になってません。再び感謝感謝。
実はこの企画を思いついた発端は卒論中の現実逃避だったんだよなあ。(他にも野口杯の事とかいろいろ妄想に耽って逃避してた)いやそのおかげかどうか見事に卒論間に合わねーんでやんの。これなら春は暇だからやってみようと思ったのが運の尽きでしたね。天野屋でポロっとこぼしたのがまずったか。でも今回の事は楽しい作業ではありました。いや言い訳くさいけどほんとに。皆の原稿は私自身がまず楽しませてもらったしね。
形式としては「SFの本」や「SF宝石」の新刊書評欄がこんな執筆者を最後に書いておく形をとってて、そこらへんが理想としてあったのは確かです。あんなパワーとノリはSF業界にはもうないよね。なんかじじいくさい発言をしてますけど。お薦め本を3冊挙げる形式は水鏡子さんの「乱れ殺法SF控」(青心社文庫、むちゃくちゃお薦め)の付録から。できるだけ雑誌っぽい雰囲気にしたくて3段組み。こういう狙いはどこまで伝わるか。
それでは四月に新入生が来ることを願いつつ…
永木公也
まず、掲載が大変遅れてしまいまして、どうもすみません。
HTML化って結構面倒くさいのね。
あと、オリジナルでは執筆者は略号で表現されていましたが、今回は本名にしました。理由はどうせ編集後記に書いてあるということと、「歓」で使用している略号との混同が起こることになるからです。
最後まで読んでくれたアナタ、どうもありがとう。気になる本や作家がありましたか?早速本屋に走りましょう。