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【社会】

水谷から小沢氏側へ 『紙袋手渡すの見た』

2010年1月26日 夕刊

 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」による政治資金規正法違反事件で、兵庫県内の建設会社社長(54)が東京地検特捜部の調べに、中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県桑名市)から小沢氏側に資金提供があったとされる場に、二度同席したことを認める供述をしていることが、関係者への取材で分かった。特捜部は、水谷建設側からの資金提供を裏付ける重要な証言とみているもようだ。

 関係者によると、水谷建設の元経営トップは「〇四年十月と〇五年四月に五千万円ずつ、同年九月には二千万円を小沢氏側に提供した」と供述しているとされる。社長が同席を認めているのは〇五年四月と九月で、いずれも水谷建設の元経営トップと、陸山会の会計責任者だった大久保隆規容疑者(48)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=が面会したという。

 社長は特捜部の調べに「〇五年四月、元経営トップに同行し、東京都内ホテルの喫茶店で大久保容疑者と会った。元経営トップが現金が入ったと思われる紙袋を大久保容疑者に手渡すのを見た」と供述。同年九月についても「元経営トップは、衆院選挙の陣中見舞いとして盛岡市内のホテルで同じような紙袋を手渡した」と供述しているという。同年九月の社長の出張記録にも、盛岡市を訪れたことが記載されているという。

 社長は大久保容疑者とは以前から知り合いだったという。社長は、岩手県奥州市の胆沢(いさわ)ダム関連工事の入札前に元経営トップから頼まれ、大久保容疑者を紹介。元経営トップが大久保容疑者を料亭で接待する場に同席したり、一緒にゴルフをしたこともあったという。

 大久保容疑者は特捜部の調べに、現金授受を否定。社長は本紙の取材に「詳細なことは答えられない」と話している。

 

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