2010年1月27日 21時5分更新
離婚後300日以内に生まれた子どもは前の夫の子どもとする民法の規定をめぐって、裁判で訴えられている岡山県総社市の片岡市長が、千葉法務大臣と会談して、民法の早期改正を要請し、千葉大臣は、地方自治体側と協議する考えを示しました。
岡山県総社市は、いわゆる民法の「300日規定」をめぐって、市内の20代の女性から、離婚後に生まれた子どもの出生届けを受理しなかったのは憲法違反だと訴えられ、今月、岡山地方裁判所は女性の訴えを退けましたが、女性側は控訴しています。
これを受けて、総社市の片岡聡一市長が、法務省を訪れ、千葉法務大臣と会談し、「裁判には勝ったが、現場でこのような争いが起きることは問題だ」と述べました。
そして、片岡市長は、離婚協議には時間がかかるケースも多く、自治体が個別の事例を考慮したうえで、今の夫の子どもと認められる場合は出生届けを受理できるよう、民法の300日規定を改正することを求めました。
これに対し、千葉大臣は、「要望を深く受け止め、現場の自治体と議論をしていきたい」と述べました。
会談のあと片岡市長は、記者団に対し、「全国の無戸籍の子どもたちのためにも、一刻も早く法改正に向けた動きを具体化して欲しい」と述べました。