DVDの割高感はどこから来るか

思いつきメモ。
1)同じDVDでも、実は、一人ひとり違う映像を観ている
理由は、再生環境に個人差があるから。
映画DVDの多くには、5.1ch音声(あるいはそれ以上)が含まれている。世の中には、「6.1chや5.1chモードで再生する人」と、「2chモードでしか再生しない人」が居るが、DVDの入手コストは同じ。後者は、1度も再生しない「5.1ch音声データ」込みの値段でディスクを買っている。
方や、映像は皆同じデータを再生する。だけど、「ホームシアターのスクリーン」と「大画面液晶TV」と「14型ブラウン管TV」では、迫力が違うだろう。作品によっては、再生環境のフレーム(「16:9」と「4:3」)によっても見応えが違うだろう。あるいは、DVDプレイヤーの性能によっても。つまり、DVDの購入金額は同じでも、そこからのリターン(満足感)には人それぞれ差がある。(※機材のコストの問題もあるが)
高給取りで、再生環境が豪華な人ほど、DVDの値段は軽く、かつ、得られる満足感が大きい。低賃金で、再生環境が貧弱な人ほど、DVDの値段は重く、かつ、得られる満足感は小さい。
2)早く買ったもの負け
映像ソフトが発売される。翌年、「画質向上版」が発売される。翌年、「廉価版」が発売される。翌年、「限定版サウンドリニューアルBOX」が発売される。翌年、「限定版の廉価版BOX」が発売される。翌年、「おまけ映像を含む完全版BOX」が発売される。翌年、「次世代ディスク版」が…。(→はじめに戻る)
つまり、どの時点で買っても、全員が「損した!」と感じる。そして、遅く買った方が(下取り価格が高く)、より上質なバージョンに買い替え易い。
3)もれなく全編付いてくる
始まりから終わりまで全編欲しい人と、好きな1話だけが欲しい人と、大好きな1カットだけ欲しい人がいる。ついでに、オーディオコメンタリーだけ欲しい人と、追加映像だけ欲しい人と、特典ブックレットでしか読めない資料だけ欲しい人も居る。
iTunesで音楽データを買う場合、CDアルバム丸ごと買うことも出来るし、アルバムの中の一曲だけ(一曲分の値段で)買うことも出来る。
「しかし、アーティストは、アルバム単位で聴かれることを前提に構成を考えているだろう。一曲だけ買うなんて邪道で、正しい理解を妨げる。これはポピュラーミュージックに限らない。クラシック音楽だってそうだ。交響曲第1番「第X楽章」などと、聴き応えのある「楽章」を抜粋してCD化するべきではなく、第1楽章から最終楽章まで再生時間が何時間に渡ろうが、セット販売以外禁止するべきだろう。ついでに、早送りやチャプターサーチなども禁止し、始めから順番にしか再生できないよう、データにロックをかけるべきだろう。全ては正しい理解のために!」という人もいるだろうし、「漫画は全巻揃えておくべきで、好きな巻だけ再読するなんて良くない」という人もいるだろうけど、理想はそうでも、要らないものは要らない。手元に置きたい部分だけ欲しい。
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