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日本製の輸液用針、血管に樹脂詰まる恐れ 米当局指摘

2010年1月27日11時18分

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 【ワシントン=勝田敏彦】日本の医療器具メーカー「ニプロ」(本社・大阪)が製造した輸液用の針で、接続部分のシリコーン樹脂がはがれ、患者の血管に詰まる恐れがある製品があるとして、米食品医薬品局(FDA)は26日、該当の針の使用をただちにやめるよう医療関係者に呼びかけたと発表した。具体的な健康被害は今のところ報告されていないが、リコールのレベルは、最悪の場合、患者が死亡することもあり得る最も深刻な「クラス1」に分類した。

 ニプロによると、該当の製品は主にがんの化学療法や栄養分を補給する点滴に使われている。製品名はコアレスニードル、コアレスニードルセット、セーフタッチコアレスニードルセットの3種で、日本、米国、カナダ、イタリア、ドイツ、イスラエルなどで販売している。ニプロは海外分も含め、自主回収する方針を決めた。

 厚生労働省によると、同じ型の製品のうち、該当品の国内占有率は6割以上に上る。

 FDAによると、2007年1月から09年8月に製造されたもので、別の企業が販売したニプロ製の針のうちの大半が該当している。米国内では200万本以上出ているという。09年10月に日本国内の工場で製品の検査を行ったところ、針のデザインや製造過程に問題があり、60〜72%の割合で針の接続部分の樹脂がはがれることがわかった。

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