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Special XPしか使えない企業にもお勧め:クアッドコアCPUに健闘……どころか、ぶっちぎり──最新CPU搭載の「Endeavor MR4000」の実力検証 (2/2)新デザインを採用した横幅98ミリのスリムボディ次は、リニューアルされたMR4000のボディと搭載インタフェースをチェックしていこう。ボディサイズは98(幅)×405(奥行き)×357(高さ)ミリ(スタンド装着時は幅154ミリ×高さ367ミリ)で、容積約14リットルの非常にスリムなボディを従来モデルから継承し、オフィスのデスク上などに設置する場合も圧迫感は少ない。付属スタンドを利用した縦置きのほか、横置きにももちろん対応する。 新デザインのフロントマスクはやや丸みを帯びたフォルムで、ごく薄くラメを含むプレミアムホワイトのベースカバーにゆるやかに曲線を描くグレーの縦ラインを施したシンプルなデザインとなった。さりげないエレガントさを湛えつつ、落ち着きのある仕上がりで、たいていのオフィスにも違和感なくマッチすることだろう。 フロントパネルには3基のUSB 2.0とヘッドフォン出力、マイク入力を縦に配置している。各端子の間隔にも配慮してあり、大きめのカバーのついたUSBメモリなどを利用する場合も干渉しにくいのがありがたい。また、向かって右上に装備するマルチメモリカードリーダー(コンパクトフラッシュ/SDHC対応SDメモリーカード/マルチメディアカード/PRO対応メモリースティック/スマートメディア対応)には、スロット内へのホコリの進入を防ぐプッシュオープン式のカバーが設けられている。 背面の手回しネジを2本外すと右側面のカバーが外れる(細かいが、縦置き用のフットスタンドがフラットな形状に一新され、スタンドを装着したたままでも容易に側面カバーが外せるようになった)。内部も外観同様にすっきり整然としており、レバー操作で外せる側面フレームを外すと、4本のメモリソケットとすべての拡張スロットにすぐアクセスできる。光学ドライブやHDDベイの着脱も容易で、メンテナンス性は良好だ。 エアフローは底面手前側の吸気口のほか、再度パネルにダクト付きのCPUクーラーと直結するフィルタ付きのパッシブダクトを設け、下部に搭載した電源ユニット内蔵の2基のファンとCPUクーラー経由で背面の排気口から排気される、工夫された仕組みだ。独立したケースファンを省いたことに加え、いずれのファンも動作音は静かである。システム全体として静音性は大変優秀だ。 クアッドコアの自作PCを超える高性能
さて、インテルの最新CPUとチップセットをいち早く搭載したMR4000の実力はどれほどのものか。早速ベンチマークテストで検証していこう。 今回の評価機は、Core i5-661(3.33GHz デュアルコア/クアッドスレッド)、8Gバイトのメインメモリ、1TバイトのHDD、CPU内蔵グラフィックス(グラフィックスカードなし)、DVDスーパーマルチドライブを備え、OSを64ビット版のWindows 7 Home Premiumとする構成とした。同時に、比較対象PCとしてCore 2 Quad Q9400(2.66 GHz)、4Gバイトのメインメモリ、チップセット内蔵グラフィックス、Intel G45チップセット搭載マザーボードで構成した自作PCのスコアも参考として掲載した。旧世代とはいえ、格上のクアッドコア搭載PCに、デュアルコア+HT+TBのCore i5-661でどのくらい対抗し、差を付けられるかがポイントだ。 Windows 7標準のエクスペリエンスインデックスは、CPUとメモリで高いスコアをマークしたほか、グラフィックスで5.2、ゲーム用グラフィックスで5.7と、Intel G45環境からの進化が見られる。そして、PCMark05のCPUスコアは約109.3%、Graphicsスコアは約125%ほど、Core 2 Quad搭載の参考PCの値を上回った。 さらに、PCMark VantageのCommunications項目で大きな差が付いたのは、AES暗号処理に特化したAES-NI命令群が有効なテストが含まれているためだ。それ以外の項目でも軒並み参考PCの結果を上回っており、Communication/HDDを除く項目の平均で134%ほども良好なスコアだった。 DirectX 9.0c対応のベンチマークテストである3DMark06では総合スコアで参考PCの約2倍、DirectX 9.0c対応のストリートファイター4ベンチマークでは約153%、DirectX 8.1世代のゲームをベースにしたFINAL FANTASY XI Official Benchmark 3(HIGH)では約123%も同じく参考PCの値を上回っている。もっとも、ハイエンドゲームが主目的であればエプソンダイレクト製PCにはEndeavor Proシリーズなどのより優れた選択肢が用意されるが、グラフィックスカードなしの構成でもオンラインベースのカジュアルゲーム程度なら十分快適にプレイできる実力を持っているのは心強いといえる。 そして、マルチスレッドに最適化された用途でも強力だ。映像処理ソフト“TMPGEnc 4.0 Xpress”で実施したエンコードテストでもCore 2 Quadの参考PCよりも高速だった。今回実施したテストにおいては、CINEBENCH R10でのレンダリングテスト(xCPU)のみわずかに劣ったが、クアッドコアCPUに対してこれだけ迫れれば上々といえるだろう。
そして、消費電力の低さと静音性も基本性能以上に特筆すべきことだろう。システム全体の消費電力をワットチェッカーで計測したところ、アイドル時の消費電力はわずか43.5ワット。Webブラウズ中のFlashムービー再生時で54ワット前後、CPUパワーがピークに達するエンコード時でも100ワットをわずかに超える程度であり、いずれもCore 2 Quadの参考PCより明らかに低いのだ。確実に性能が上回っていることを考えると、電力効率がさらによいことを示している。 室温23度、暗騒音32デシベルの室内環境下で、本体正面から20センチの距離で測定した騒音テストも、アイドル時・低負荷時は33デシベル、高負荷時で35デシベルと、驚くほど静かだった。本体を30センチほど離してしまえば、深夜の静かな部屋なら動作していることはほのかに分かる程度、空調設備や何台もの電子機器が稼働するオフィスにおいては、それこそ無音に近い感覚で利用できるだろう。蛇足だが、家庭内で(テレビ録画やエンコードなどにて)深夜に稼働させても、別室の家族に迷惑がかかるようなことはないはずだ。 最新CPUの魅力を最大限に引き出した、秀逸な仕上がり今回の評価機(Core i5-661、8Gバイトメモリ、1TバイトHDD、64ビット版Windows 7 Home Premium、DVDスーパーマルチドライブ、グラフィックスカードなし)の価格は、10万7940円だ。クアッドコアCPUの自作PCと比べても、健闘どころかほとんどのテストで上回っているのだからコストパフォーマンスが非常に高いことは一目瞭然で、ビジネスはもちろん、クリエイティブユースに使うベースマシンとしても十分対応できる。そして、設置場所に困らない幅98ミリのスリムなボディはさまざまなシーンにおいて価値があるだろう。ちなみに、10万5000円以上の構成とするオーダーで1セットにつき1万500円割り引きとなる「MR4000発売記念!ハイスペックがお得!キャンペーン」(2010年2月8日17時まで)が実施されている。購入検討者はこのキャンペーンを有効に活用してほしい。今回の評価機構成も、今なら「1万500円オフで9万7440円」と、“10万円以下”で購入できる。 そして、消費電力の低さと静音性も大変大きな付加価値だ。特に、自宅で業務するSOHOユーザーや、オフィスで使うビジネスユーザーにとって、高性能と静音性を両立した本機の価値は非常に大きいのではないだろうか。あわせて、温室効果ガスの削減目標や排出権取引などがたびたび話題になるなど、「エコ」も企業の収益を左右する大きな要素となりつつある時代だけに、システム全体としての消費電力の低さも大いに魅力。まとまった台数を導入したり、長時間稼働させることが前提のオフィス向け導入においても、電気代としての直接的なコスト削減が期待できる。なお、(Windows 7 Professionalのダウングレード権を利用した)Windows XP Professionalをプリインストールした構成でもオーダーできるので、Windows XP時代の古いPCをだましだまし使っている、“訳あって使用OSをXPにせざるを得ない”オフィス環境でも、安心して一括リプレースできることだろう。 MR4000がこれだけの高性能と省電力性と静音性を兼ね備えたのは、1つにインテルの最新CPUとチップセットの存在にあるだろうが、ここまでの製品に仕上げるには最新テクノロジーを深く理解したうえでの企画力、適切な部品選定、効率的なエアフロー構造を含むボディ設計のノウハウが不可欠だ。大企業からSOHO、ホームユースまで、パフォーマンス、コスト、静音性、消費電力、信頼性など……多種多様なニーズを「1台」に望めるデスクトップPC、実はなかなかないのではないだろうか。 関連記事
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