「Last Chance ――航空機産業の活路」

Last Chance ――航空機産業の活路

2010年1月27日(水)

スポーツカーが買えないとダンプを買うのか

軍事ジャーナリスト、清谷信一氏が防衛省の無策に活

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 戦闘機の国産化は日本の防衛大手にとって技術基盤を維持するために重要でしょう。ですが、現在本命とされるF35であれば、ほとんど手を触れられないでしょう。

 そもそも、F35は国際共同開発であり、英国やイタリアなども開発費を負担して、部品などを生産しています。今頃、日本が入ってきても、何も任されません。軍事的な機密が多いわけで、良くても最終的な組み立てができるかどうかです。

欧州製戦闘機で、米国の足を蹴る

 ―― FX選定では欧州の「ユーロファイター・タイフーン」、米ボーイングの「スーパーホーネット」も候補ですね。

 防衛省がどう決断するのか。ユーロファイター・タイフーンか、スーパーホーネットのどちらでも良いのではないでしょうか。特に欧州製のタイフーンにすべきではないかと個人的に考えています。

 タイフーンは欧州の英国など4カ国が共同開発しています。これは日本への技術開示が積極的です。機体制御などのソフトウエアも公開するようなので、日本も独自に手を入れられます。例えば、日本のレーダーを搭載するようなことも可能になります。

欧州共同開発のユーロファイター・タイフーンは国産化も可能
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 ―― しかし、日本が欧州製の戦闘機を買えますか。米国の怒りを恐れて民主党が決断できるのでしょうか。

 これまでもヘリコプターは買っているわけだし、戦闘機がだめというのはおかしいでしょう。欧州製戦闘機にすることで、米国が本当に激怒するのかどうか。外交は足の蹴り合いですから。

 多くの国では米国からも、欧州からも買っている。日本はいつまでも冷戦構造時代の発想にとらわれ過ぎでしょう。

防衛省調達は「どんぶり勘定」

 ―― 富士重工業が防衛省に対して、戦闘用ヘリの調達中止に伴う損出負担を求めています。これについてはどのように見ておられますか。








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Last Chance ――航空機産業の活路

日本はこれまで何度も世界の航空機市場に挑みながら、挫折と屈辱を味わってきた。中国など新興国が台頭し、世界競争が一段と激化していく中で、二度と失敗は許されない。「最後のチャンス」に賭ける、日本の航空機産業の戦いを報告する。

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