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大毅が公開練習 今度はクリンチさせない

 たびを履いて忍者のような素早いステップを踏む亀田大毅=東京・亀田ジム
 たびを履いて忍者のような素早いステップを踏む亀田大毅=東京・亀田ジム

 「WBA世界フライ級タイトルマッチ」(2月7日、神戸ワールド記念ホール)

 挑戦者・亀田大毅が「トラウマ」をはねのけて王座奪取に臨む。25日、東京・葛飾区の亀田ジムで公開練習を行い、王者攻略の“秘策”を明かした。昨年10月の初戦で王者のクリンチに苦戦した経験から、今回は強引にでもクリンチを封じ込める。07年10月の内藤大助(宮田)戦での反則行為が「トラウマ」となりリング上で荒々しさを失っていたが、リベンジに向けて野性味を取り戻す。

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 いつになく大毅は語気を強めて言った。「前回はデンカオセーンのボクシングのせこさ、ずるさに負けた。クリンチをさせたら勝てない。だからクリンチはさせない。やられても強引に振りほどきますよ」。昨年10月の敗因を分析した上で、クリンチ封じを誓った。

 大毅には2つの「トラウマ」がある。ひとつは、内藤との世界戦で犯した反則行為によるもの。もうひとつは昨年10月の世界戦でのクリーンファイトだ。この相反する「反則行為」と「クリーンファイト」の2つの「トラウマ」が、大毅を苦しめたという。

 「反則がトラウマになって、クリンチもほどきにいけなかった。その瞬間、力は半分しか出せなかった。去年の10月の試合でのクリーンファイトもトラウマになった。だから今回はその中間でいこうと。クリーンファイトも反則もなしでいく」と戦略の一端を明かした。

 王者との再戦に備え、この1カ月間、栄養管理にも細心の注意を払ってきた。スパーリングも100ラウンド近く積んできた。「スパーリングは数じゃなくて内容を重視してきた。数だけやったら、なんぼでもできるし。内容にこだわってやってる。勝つボクシングやな」。静かな口調に自信がみなぎっていた。

(2010年1月27日)
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