「ブルーレイ」(BD)が必要なわけ
2010/1/26 10:10次世代光ディスク規格がBlu-ray Disc(BD)に事実上決定してからもうすぐ1年。ただ、やはりまだまだ世間ではDVDが主流で、「ブルーレイって何?」「DVDで十分」といった人は多く、「Blu-ray」を「Blue-ray」と誤記されたり、「BD」という略称が通じなかったり……。
しかし実は、どんどん新しいAV・デジタル機器が普及していってる現在、記録媒体の光ディスクがDVDでは対応できなくなってきている。では、BDの必要性がどれほど高まっているのだろうか?
まずは「ブルーレイって何?」から見ていこう。
BDは、CDやDVDと形状や材質(直径12cm、厚さ1.2mmのプラスチック円盤)はほぼ同じだが、記録容量は片面1層25GB・片面2層50GBと、DVDの1層4.7GBの5倍以上だ(直径8cm、1層7.5GBの小型タイプもあり)。片面2層とは、記録層を2つ重ね、記録容量を倍増させたもの。
大容量のデータを読み書きするため、転送速度(読み書きの速度)は、等倍速36Mbps=4.5MB/s(1秒間に4.5MB)と、DVDの11.1Mbps=1.35MB/sの約3倍。BD-Rは現在6倍速(216Mbps=27MB/s)まで規格化されている。
DVDが波長の長い赤色レーザーに対して、BDは波長の短い青色(青紫色)レーザーを使っていて、より細かく情報を記録・再生している。これが「ブルーレイ」の名前の由来。
ディスクの種類は、追記型の「BD-R」、書き換え型の「BD-RE」、そして読みだし専用の「BD-ROM」。規格が乱立しないように策定された(DVDは-R、-RW、-RAM、+R、+RWなどがある)。
BDの用途はDVDと同じく、ビデオ・パソコンデータ用(ソフト・記録)やゲームソフトなどで、BD-ROMのビデオソフト(BD-Video)の発売やレンタルが始まっているし、プレイステーション3(BD-Video再生可能で、ソフトもBD)、BD-RE/-Rに録画できるビデオレコーダーやビデオカメラ、BD対応の光学ドライブ搭載のパソコンも続々と発売されている。なお、サイズがDVDやCDと同じといったことから、ほとんどのBD機器はDVDやCDにも対応。
その他にも著作権保護技術が改良などがあるが、BDを一言で説明するとしたら「容量が大きくなったDVD」。
これでは「特に急いでBDにしなくても、今はDVDで十分」といった意見も出てきそうだが、冒頭でも書いたように、AV・デジタル機器の進化に「古い規格のDVD」では対応しきれなくなっている。
では、具体的にDVDではどのように不都合なのか。
やはり、なんといっても「DVD-Videoじゃ画素数不足」であることは大きいのではないだろうか。DVD-Videoに記録される映像の画素数は横720×縦480ピクセル。これは、地デジ放送よりも小さい画素数。対して、BD-Videoの画素数は1920×1080だ。
薄型テレビは概ね32型以下の小型のものでも1366×768、37型以上に多い「フルスペックハイビジョン」のものは1920×1080の画素数があり、これらのテレビでDVD-Videoを再生しても、小さい映像もしくは引き延ばした画質の悪い映像にしかならないのだ。
また、家庭用のビデオカメラも、最近はハイビジョン撮影のものが多く、1920×1080の「フルハイビジョン」で録画できるものも多い。
再生・録画ともに、現代のAV機器には、BDが必須なわけだ。
また大容量のBDは、長時間録画という面で、テレビ録画だけでなく監視カメラなどの録画などでも、活躍する。
そして、パソコンのデータ用としても、現在SDカード(SDHC、SDXC)などのメモリーカードが最大で64GB、多くの人が利用するのでも4GB、8GBとなっているのに、DVDの4.7GBはもはや大容量とはいえない状態。動画や画像データを大量に保存したり、ハードディスクのバックアップには使えない容量なのだ。
DVD-Videoがまだまだ主流なので、今すぐBD機器を導入しなければ困る、といったことはないものの、ハイビジョン対応の薄型テレビやビデオカメラを手に入れたら、自ずと「ブルーレイ」が欲しくなってくるはずである。
(もがみ)
【関連リンク】
・パナソニックのブルーレイ総合サイト
・ソニー ブルーレイディスクとは
・TDK よくわかる!ブルーレイディスク
・ブルーレイコンテンツのパッケージはどうして小さい? (Excite Bit コネタ)
・DVDやブルーレイの「輸入盤」を見かけない理由 (Excite Bit コネタ)
しかし実は、どんどん新しいAV・デジタル機器が普及していってる現在、記録媒体の光ディスクがDVDでは対応できなくなってきている。では、BDの必要性がどれほど高まっているのだろうか?
まずは「ブルーレイって何?」から見ていこう。
BDは、CDやDVDと形状や材質(直径12cm、厚さ1.2mmのプラスチック円盤)はほぼ同じだが、記録容量は片面1層25GB・片面2層50GBと、DVDの1層4.7GBの5倍以上だ(直径8cm、1層7.5GBの小型タイプもあり)。片面2層とは、記録層を2つ重ね、記録容量を倍増させたもの。
大容量のデータを読み書きするため、転送速度(読み書きの速度)は、等倍速36Mbps=4.5MB/s(1秒間に4.5MB)と、DVDの11.1Mbps=1.35MB/sの約3倍。BD-Rは現在6倍速(216Mbps=27MB/s)まで規格化されている。
DVDが波長の長い赤色レーザーに対して、BDは波長の短い青色(青紫色)レーザーを使っていて、より細かく情報を記録・再生している。これが「ブルーレイ」の名前の由来。
ディスクの種類は、追記型の「BD-R」、書き換え型の「BD-RE」、そして読みだし専用の「BD-ROM」。規格が乱立しないように策定された(DVDは-R、-RW、-RAM、+R、+RWなどがある)。
BDの用途はDVDと同じく、ビデオ・パソコンデータ用(ソフト・記録)やゲームソフトなどで、BD-ROMのビデオソフト(BD-Video)の発売やレンタルが始まっているし、プレイステーション3(BD-Video再生可能で、ソフトもBD)、BD-RE/-Rに録画できるビデオレコーダーやビデオカメラ、BD対応の光学ドライブ搭載のパソコンも続々と発売されている。なお、サイズがDVDやCDと同じといったことから、ほとんどのBD機器はDVDやCDにも対応。
その他にも著作権保護技術が改良などがあるが、BDを一言で説明するとしたら「容量が大きくなったDVD」。
これでは「特に急いでBDにしなくても、今はDVDで十分」といった意見も出てきそうだが、冒頭でも書いたように、AV・デジタル機器の進化に「古い規格のDVD」では対応しきれなくなっている。
では、具体的にDVDではどのように不都合なのか。
やはり、なんといっても「DVD-Videoじゃ画素数不足」であることは大きいのではないだろうか。DVD-Videoに記録される映像の画素数は横720×縦480ピクセル。これは、地デジ放送よりも小さい画素数。対して、BD-Videoの画素数は1920×1080だ。
薄型テレビは概ね32型以下の小型のものでも1366×768、37型以上に多い「フルスペックハイビジョン」のものは1920×1080の画素数があり、これらのテレビでDVD-Videoを再生しても、小さい映像もしくは引き延ばした画質の悪い映像にしかならないのだ。
また、家庭用のビデオカメラも、最近はハイビジョン撮影のものが多く、1920×1080の「フルハイビジョン」で録画できるものも多い。
再生・録画ともに、現代のAV機器には、BDが必須なわけだ。
また大容量のBDは、長時間録画という面で、テレビ録画だけでなく監視カメラなどの録画などでも、活躍する。
そして、パソコンのデータ用としても、現在SDカード(SDHC、SDXC)などのメモリーカードが最大で64GB、多くの人が利用するのでも4GB、8GBとなっているのに、DVDの4.7GBはもはや大容量とはいえない状態。動画や画像データを大量に保存したり、ハードディスクのバックアップには使えない容量なのだ。
DVD-Videoがまだまだ主流なので、今すぐBD機器を導入しなければ困る、といったことはないものの、ハイビジョン対応の薄型テレビやビデオカメラを手に入れたら、自ずと「ブルーレイ」が欲しくなってくるはずである。
(もがみ)
【関連リンク】
・パナソニックのブルーレイ総合サイト
・ソニー ブルーレイディスクとは
・TDK よくわかる!ブルーレイディスク
・ブルーレイコンテンツのパッケージはどうして小さい? (Excite Bit コネタ)
・DVDやブルーレイの「輸入盤」を見かけない理由 (Excite Bit コネタ)
2010/1/26 10:10 更新