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最終更新:2010年1月25日(月) 23時27分

基地反対と容認で揺れてきた名護市

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 名護市辺野古が普天間基地の移転先に浮上してから13年半余り、基地反対と容認で揺れてきた名護市を「NEW23」膳場キャスターが取材しました。

 名護市、キャンプシュワブの近くにある「アップルタウン」。ベトナム戦争時、130軒以上の店が営業していた頃の賑わいはありませんが、それでも夜になると基地からアメリカ兵が飲みに来ます。

 嘉数瞳さん、28歳。キャンプシュワブが近くにあるこのバーで、週末アルバイトをしています。

 「(カウンター上にあるビン指差し)これ、チップですか?」(膳場キャスター)
 「はい。入るときはすごく入ります」(嘉数瞳さん)

 彼女は生まれたときから、基地がある名護市で育ってきました。

 「(基地は)私が生まれたときにはあるものだから」(嘉数瞳さん)
 「当たり前?」(膳場キャスター)
 「はい」(嘉数瞳さん)
 「基地に頼らざるを得ない、頼って成り立ってる状況どう思いますか?」(膳場キャスター)
 「名護だけですかねぇ。多分、沖縄全体がそうなんじゃないですか。基地ができることによって、雇用の問題が解消するといい。特に若い世代が沖縄から離れていっているんで」(嘉数瞳さん)

 辺野古の公民館、8億4000万円で建てられました。これも北部振興事業の一つです。

 基地の受け入れと事実上引き換えに行われてきた「北部振興策」。その一つである「金融特区」では、これまでに27の企業を誘致、1000人近くを雇用しています。

 しかし、北部振興策も街全体の活性化までにはまだ繋がっていません。名護市の失業率は、県の平均を上回っています。名護の人々は、基地問題と目の前の生活との間で、常に苦しい決断を迫られてきました。

 「基地には頼らない方がいい。交付金に頼っちゃだめ」(稲嶺氏の支持者)

 「(若い人は戦争を)知らないでしょ。子や孫、後輩に残しちゃいけない。生きてる間に、二度とこういう基地はいらない」(元ひめゆり学徒隊 宮城清子さん)

 基地近くのバーでアルバイトをしている嘉数さん。彼女が週末アルバイトをしなければならないのは、実は安定した仕事がないからです。

 平日は緊急雇用対策で募集があった県の事務の仕事をしていますが、それはこの3月まで。その先のメドは立っていません。

 「辺野古から基地を切り離して、経済を見ていくのは厳しい」(嘉数瞳さん)

 普天間基地受け入れ反対を唱える新市長が12年ぶりに当選しました。基地に依存しない経済の建て直しを模索することになります。

 「別の方法での振興策を作ることによって、しっかり市民生活を守るための方策を打ち立てていきますから」(名護市長に当選した稲嶺 進氏)
(25日22:41)



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