大喜びで優勝パレードに出発する朝青龍(左は朝赤龍)
「大相撲初場所千秋楽」(24日、両国国技館)
2場所ぶり25度目の優勝を決めている横綱朝青龍は、横綱白鵬に寄り倒されて、13勝2敗で終えた。7場所ぶりに該当者が出た殊勲賞は、12勝を挙げた把瑠都が初受賞。豊響が敢闘賞、安美錦が技能賞を獲得。春場所は3月14日から大阪府立体育会館で行われる。
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また勝てなかった…。土俵下に転げ落ちた朝青龍は、思わず苦笑いを浮かべた。「勝ちたかったけどね。立ち合いでちょっと迷っちゃったな、ちくしょう」。
白鵬との横綱対決。珍しく一度突っかけ、待ったをかけた。2度目の立ち合いは、左に動いて上手を取りにいくが、あっさりと見切られる。一気に攻め立てられ、土俵際で必死の粘り腰を見せたものの、最後は豪快に寄り倒された。
本割の白鵬戦は7連敗。横綱同士では、双葉山に負け続けた男女ノ川に並ぶワースト記録となる。14日目に25度目の優勝を決めたものの、締まらない結末となった。
「昨日ものすごく早く寝た。今日の一番に集中したのに」と肩を落とした朝青龍は、「先に優勝したから気持ちが乗らなかったかな」と弁明。それでもすぐに「千秋楽に勝つという1つの目標ができた」と話し「瞬発力(が大事)。ダッシュしないと」と、3月・春場所でのリベンジに闘志を燃やした。
観戦に訪れた母・プレブバダムさんは「胸がいっぱい。幸せいっぱい」と感激。昨年の九州場所から日本に滞在し、手料理で息子をサポートしている。「モンゴルでは『40歳まで男らしくなる』という言葉がある。引退なんてまだまだ」と、笑顔で息子の尻をたたいた。
(2010年1月24日)