「韓国の軍艦はロシアのものより優秀」

尹永夏級高速艦をカザフに輸出

4年前から関心を示していたカザフ軍当局

 韓国軍の尹永夏(ユン・ヨンハ)級高速艦がカスピ海に進出することになったのには、韓国型高速艦艇の優れた性能が認められたというところが大きい。韓国政府の当局者は24日、「カザフスタンは尹永夏級高速艦の輸入を進める前、同艦の性能を綿密にチェックした」と語った。今回高速艦の輸出を要請したカザフスタンのザンダルベク・ザンザコフ海軍司令官は、既に4年前、海軍の将兵30人と共に韓国を訪問し、事前調査を行っていたことが分かっている。カザフスタン政府の関係者も同日、本紙の国際電話インタビューに対し、「ザンザコフ司令官は東海(日本海)で、尹永夏級高速艦の前のモデルに当たるチャムスリ(オオワシ)級高速艇に乗り、当時の乗組員の職務教育や諸元などを細かく観察した」と語った。この関係者は、今回の韓国高速艦の導入について、「2020年カザフスタン国防現代化」プロジェクトの一環だと説明した。

 カザフスタンが韓国の高速艦導入を急いで決定したのは、カスピ海の領有権先占を目指した地政学的目的があるためだとみることができる。カザフスタンは、カスピ海で最も長い海岸線(約1894キロ)を抱えているが、現在カスピ海は領有権の境界が明確に確定していないからだ。ある外交消息通は、「カスピ海沿岸5カ国のうち、どれか1国がミサイルを搭載した高速艦を先頭に立てれば、領有権の主張に火が付きかねない」と語った。カザフスタンに続き、アゼルバイジャンが尹永夏級高速艦を導入しようとしているのも、同じ流れで理解されるという。

 もう一つ、今回のカザフスタンの韓国型高速艦導入は、旧ソ連圏の盟主格となっているロシアがこれを容認したため可能となった。ロシアは昨年末、カザフスタンの韓国高速艦導入に反対するという意向を表明した。だが、ロシア紙「ニェザビーシマヤ・ガゼータ」が最近報じたところによると、ロシア製の軍艦は価格競争力や性能などの面で韓国に劣り、戦略的レベルでも韓国の高速艦は直接的脅威にならない、という判断を下したという。ロシア戦略・技術分析センターのルスラン・プーコフ・ディレクターも、「ロシア製の軍艦は韓国のものに比べ、価格や性能の面で劣勢」と語った。

権景福(クォン・ギョンボク)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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