
- Q.初音の兼続に対する思いとは?
- A.おそらく初音は初めて兼続に会ったとき、まるで異人種を見たような気がしたのではないでしょうか(笑)。戦国武将には、どこか殺気だったところがあると思うのですが、兼続にはそういう部分がない。たとえ敵と相対しているときでも、人を大事にする心や情の深さすら感じられる。その人間らしく、まっすぐなところに、心をひかれたのだと思います。
- Q.とくに印象に残る出来事は?
- A.三成にかくまわれている初音を訪ねて、兼続がやって来たときです。三成に頼んで、初音は遠く安全な場所に移ったといってもらい、隣室で兼続と三成の会話を聞いていました。 直接、顔を合わせたわけではないけれど、あの瞬間、兼続と初音は大人の関係になれたんだと思います。あとから三成に「いいのか、これで。あいつを追いかけることもできる」と言われたけれど、あれでよかったんです。お互いの気持ちを心で受け止め、大事にしようという意志が感じられるし、男と女の奥ゆかしさもうかがえて、とても心に残る出来事でした。