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仙台発の最先端映像、英国へ デザインユニット・ワウラブ

手の影に反応して、スクリーンに写る水面が波立つ「Light Rain」=英国、ビクトリア&アルバート博物館

 仙台市のデザインユニット、wowlab(ワウラブ)が手掛けた映像作品が、英国ロンドンのビクトリア・アンド・アルバート(V&A)博物館の企画展に展示されている。世界のデジタル作品を集めた企画展への招待出品。企画展は4月11日までで、ワウラブ主宰の鹿野護さん(37)=宮城県松島町=は「仙台で制作した作品が世界の最先端の作品と一緒に展示され、感慨深い」と話す。

 昨年12月に始まった企画展のタイトルは「Decode(デコード)」で「解読」の意。各国のアーティスト35組が、双方向性やネットワークの活用、プログラムで動作するといったコンピューターの特質を生かした作品を出品している。

 コンピューターグラフィックス(CG)を駆使するワウラブは、水を題材にした幻想的な映像作品「Light Rain」を展示している。

 縦2メートル、横5メートルのスクリーンに投影されたCG映像は、鑑賞者の影に反応して雨粒がはじけたり、水面が波打ったりするように変化する。鑑賞者が、別世界に入り込んだような気分を味わえる。2007年に宮城県美術館で発表した作品に手を加えた。

 V&Aは芸術・デザイン分野の膨大なコレクションを持つ、大英博物館と並ぶ英国を代表する国立博物館。今回の出展は、ワウラブのウェブサイトを見たV&A側から依頼された。

 ワウラブは、映像制作会社WOWの社内ユニットで、06年の設立。CG広告などを手掛けるWOWは仙台で創業し、02年に本社を東京に移転した後、鹿野さんら仙台のスタッフ10人が実験的な表現に取り組んでいる。

 鹿野さんは「技術的に優れた欧米作品の中で、ワウラブならではの情緒ある世界観を提示できた。自分たちの表現をさらに追求していきたい」と意欲を見せる。


2010年01月23日土曜日

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