元同僚の男性を殺害して現金を奪ったとして、福岡県警は11日、福岡県小竹町勝野、タクシー運転手藤木誠司容疑者(59)を強盗殺人と死体遺棄の疑いで逮捕し、発表した。「金に困り、殺してでも金を奪おうと思った」などと供述し、大筋で容疑を認めているという。
捜査1課と折尾署によると、藤木容疑者は昨年12月24日昼ごろ、自宅居間で元同僚運転手で北九州市八幡西区の久藤勉さん(82)の首を刃物で数カ所刺して殺害し、約160万円を奪い、遺体を自宅に遺棄した疑いが持たれている。藤木容疑者は「自宅にあった包丁で刺し、包丁を捨てた」と供述しているという。
今月8日、久藤さんの家族が折尾署に捜索願を出した。10日、久藤さんが藤木容疑者宅の廊下で倒れて死んでいるのが見つかった。布団が掛けられていたという。
藤木容疑者は当日、久藤さんから金を借りる予定だったが、保証人をつけるよう言われて口論となり、「この話はなかったことにしよう」と言われたことに腹を立て、犯行に及んだと見られる。藤木容疑者は競艇などのギャンブルで借金があったという。
勤務先のタクシー会社の上司によると、久藤さんは藤木容疑者と10年来のつきあいがあり、同社に藤木容疑者を雇うよう頼んだ。久藤さんは12月に体調不良を理由に退職していたという。