健は直に頼まれて、多恵の前で浩志のフリをする。本当の息子のような健をじっと観察していた博人は、バラの花の疑問を健にぶつける。その夜、多恵が危篤になる。健に手を握られて、多恵は穏やかに息を引きとる。多恵に自分の真実を言えばよかった──健は後悔の涙にくれる。博人は直に、健は浩志なのではないか、と問いかける。自分も直と同じように、健に浩志を感じると...。直は博人の言葉をさえぎる。自分は浩志の死を信じたくなくて、浩志に似た健を浩志だと思い込もうとしただけと...。直は多恵の墓参りに行く。すると、健が多恵の墓の前で懺悔していた。