直が健と一緒に生きることを決意した矢先、浩志の母・多恵が脳内出血で倒れ、意識不明になる。直は病院に駆けつけるが、多恵が倒れたのは直のせいだ、と実花に責められる。帰宅する直を、健が玄関で待っていた。直は、「あなたと一緒になるなんて、やっぱり許されない」と健を冷たく突き放す。直の変化に健は混乱する。健のことは忘れるべきなのだ、と自分に言い聞かせて、直は多恵の看病に専念する。
多恵の病気を知った健は、自分が浩志だと多恵に伝えたい衝動にかられる。が、そうすれば、林田健が消えることになり、どうにもならない定めに、健の胸は張り裂ける。ある夜、健は多恵の病室を訪ねる。胸がいっぱいになった健は...。