ゼノの夢が壊れ、生きる気力をなくした直は、自殺を図ろうと...。駆けつけた健は、思わず直を強く抱き
しめる。そして、愛を告白。ピアノに向かい、「青の月」を弾き始める。その音に、目を見張る直。まぎれもなくゼノの音だ。直の脳裏に、健との出会いから、さまざまな不思議な出来事が蘇り、次の瞬間、健と浩志の姿が重なる。「あなた、浩志なのね...」と、直は健の背中にしがみつく。
自分は浩志だ──と答えようとした健の胸に激痛が走る。死の警告に、口をつぐむ健。それでも、互いに求め合う直と健は、その夜、結ばれて...。