ゼノの音が出せない博人は、絶望の叫び声をあげる。それを耳にした実花は衝撃を受け、博人はゼノではないのかと問い詰める。しかし、怯える博人に、実花はいきなりキスをし、黙っていてあげると告げる。
その夜、博人は恐怖から逃れるように、ミツコのピアノバーで酒をあおる。ゼノとはやし立てる客にイライラした博人を健が制止する。
実花は博人を心配して、しばらく休ませると直に言う。さらに、直は浩志の夢を叶えるために博人を犠牲にしていると。
健がピアノバーを辞めることを知った直は、うちのレコード会社で働いてみないか、と声をかける。精神的に追いつめられる博人に不安を感じた健 は、「俺があなたを支えます」と決意し、直をまっすぐ見つめる。
浩志の夢、ゼノは絶対に潰せない──と一途に思いつめる直のために、健はある行動に出る。
ある日、博人のもとにCDが届けられ、博人の心はかき乱される。