【ワシントン=勝田敏彦】電子メールやオンラインショッピングを利用したりするときに入力するパスワードとして、5人に1人が「123456」とか「Password」といった安易なものを使っており、アカウントが乗っ取られる危険があることがわかった。米コンピューター・セキュリティー企業インパーバが21日、発表した。
同社は、写真投稿などのサイトrockyou.comに侵入したハッカーが利用者3200万人分のパスワードをネット上に公開するという事件が昨年12月に起きたため、分析した。その結果、利用者の20%が、名前や辞書に載っている言葉、連続した数字の羅列など、思いつきやすいパスワードを使っていた。
最多は「123456」で、ほぼ110人に1人が使用。「iloveyou」「abc123」なども多かった。キーボードの字を左から順に打った「Qwerty」も20位に入った。
ハッカーは、パスワードを当てずっぽうで自動生成して高速入力するプログラムを使い、アカウントを乗っ取ろうとするが、安易なパスワードを候補に使えば、「当たり」の確率が飛躍的に上がる。
同社は、現代の通信環境とコンピューターの能力から、ハッカーがその気になれば、毎秒1回のペースで乗っ取りが可能と指摘。例えば「This little piggy went to market」という文の単語の頭文字などから「tlpWENT2m」とするなど、ハッカーが想像しにくいパスワードを使うよう強く勧めている。