25周年記念パーティーで同期の武藤(右)と乾杯をする蝶野=都内のホテル
新日本の蝶野正洋(46)が21日、都内で会見し、1月末での退団を発表した。1984年のデビュー以来、同団体で歩んだ25年間のキャリアに終止符を打ち、今後はフリーとして、闘魂三銃士の同志・武藤敬司が率いる全日本や、ノアへの本格参戦が期待される。
2日前に新日本の菅林直樹社長が“長期欠場”を発表したが、「退団」に関しては言及されなかった。蝶野は「社長と11月くらいから話をし、『今年度はプランがあるのか?』と問うと、『何もない』という。今の(自分への)扱いを見ていると、役割は終わったのかなと思う」と退団を決意した経緯を説明した。
蝶野によれば「契約のときに選手がやりたいこと、会社がやってもらいたいことの話があるが、ここ何年かなかった」という。それを裏付けるように、団体最高峰のIWGPヘビー級王座への挑戦は05年10月を最後になく、シングル最強を決めるG1クライマックスも08、09年は欠場した。
世代交代が完了した新日本で“テーマなき戦い”を余儀なくされていた黒のカリスマは「自分の道を行かしてもらう」と言い切った。今後“古巣”となる新日本への参戦について「仲が悪いわけではないし、しっかりしたオファーがあれば十分考える」としたが、体調を整えた上で団体の垣根を越えて活動するという。
(2010年1月21日)