Firefox 3.6 での新機能・変更点
Firefox 3.6 は、2009 年初頭から開発が続けられてきた Mozilla の Gecko 1.9.2 Web コンテンツレンダリングプラットフォームを基盤としており、Web 開発者、アドオン開発者、そしてエンドユーザ向けの数多くの改良が含まれています。また、既存のバージョンよりも表示速度と応答性が向上し、Maemo などのスモールデバイス用システム上で実行できるように最適化されています。
ここで主要な Firefox 3.6 の機能をご紹介します。
- Firefox 3.6 は 70 以上の言語で利用できます。日本語以外の各言語版はこちらからダウンロードできます。
- Personas と呼ばれる新テーマ機能が標準装備され、ブラウザの見た目をワンクリックで変えられるようになりました。
- セキュリティを強化するため、古いプラグイン からユーザを保護します。
- オープンなネイティブ動画の 全画面表示 が可能になり、ポスターフレームの指定 にも対応しました。
- JavaScript の実行速度やブラウザ全体の応答性が向上し、起動時間が短縮されました。
- ページの読み込み速度を向上させる スクリプトの非同期実行機能 を搭載しました。
- ダウンロードフォント機能が強化され、新しい WOFF フォント形式 を利用可能になりました。
- グラデーション、背景サイズ、ポインタイベントなど、新しい CSS プロパティに対応しました。
- よりインタラクティブな Web ページの作成を可能にする、ドラッグ&ドロップ API、File API など、新しい DOM と HTML5 仕様に対応しました。
- クラッシュを減らすため、サードパーティ製ソフトウェアが Firefox と統合できるようにする仕組み に変更が行われました。
開発者の皆さんは Mozilla Developer Center で すべての新機能と改良点 をご覧ください。
システム要件
インストールの前に、お使いのコンピュータが システム要件 を満たしているかどうかを確認してください。
ダウンロード
Mozilla では、Firefox 3.6 を Windows、Linux、そして Mac OS X 用に、様々な言語で提供しています。Firefox 3.6 はこちらからダウンロードできます。Mozilla によって提供されていない、他のシステム・言語向けのビルドについては、このページの最後にある「提供されたビルド」の項目をご覧ください。
インストール
Firefox 3.6 をインストールすると、Mac OS X、Linux、Windows では、すでにインストールされている Firefox が 上書きされます ので、ご注意ください。すべてのシステムで、ブックマークや閲覧履歴には一切影響ありませんが、拡張機能やその他のアドオンの一部は更新版が提供されるまで動かない可能性があります。
アンインストール
Firefox 3.6 は、Windows では「スタートメニュー」の「コントロール パネル」から、Mac では「Firefox」アプリケーションを削除することで、Linux では「firefox」フォルダを削除することで、それぞれ削除できます。
デフォルトでは、Firefox 3.6 を削除しても、ブックマーク、閲覧履歴、拡張機能やその他のアドオンは削除されません。これらのデータは、お使いの「プロファイルフォルダ」に保存されており、その場所は [ヘルプ] メニューから [トラブルシューティング情報] を選択することで確認できます。「アプリケーション基本情報」という欄の「プロファイルディレクトリ」の横にあるボタンをクリックすると、お使いのシステムのファイルエクスプローラでプロファイルディレクトリを開くことができます。
プロファイルを残すと、Firefox 3.6 を削除した後にインストールした Firefox は、そのバージョンにかかわらず、このプロファイルフォルダに保存されているブックマーク、履歴、アドオン、その他のデータが引き続き使用されます。
拡張機能とテーマ
Firefox の過去のバージョンにインストールされた拡張機能には互換性がなく、Firefox 3.6 で利用するために更新が必要となるものもあります。何か問題が見つかった場合はその拡張機能の管理者にご連絡ください。
Firefox 3.6 をインストールすると、すべての拡張機能とテーマは、Firefox 3.6 が Firefox 3.6 と互換性があること、あるいは、互換性のある新しいバージョンが利用できることを確認できるまで利用できなくなります。
既知の問題
Firefox 3.6 で確認されている既知の問題を掲載します。これらは今後のバージョンで修正される予定です。
- すべてのシステム
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- Web ワーカーでは JavaScript のトレーシングが有効になりません。このため JavaScript 実行速度が通常より遅くなります。(Bug 538440)
- ブラウザ終了時に、Web ページに終了アクションをキャンセルさせると、ブラウザの一部機能が正しく動作しなくなります。ブラウザを再起動すると問題なく動作するようになります。(bug 537449)
- 一部のアニメーション GIF ファイルが正しく表示されず、小さなアーチファクトが残ります。(bug 538752)
- Hotmail で「reading pane」オプションを設定していると、スクロールバーの矢印が正しく動作しません。(Bug 511075)
- 現時点では、MapQuest および AOL Toolbar アドオンは、Firefox 3.6 と互換性がありません。最新版が公開されるまで、安定性を高めるため、手作業で無効化してください。(bug 539361)
- FIPS モードが有効になっている状態で特定のファイルがシステムから削除されると、ブラウザが起動時にクラッシュします。(Bug 522041)
- Mac OS X
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- OS X の一部のバージョンでは、ファイル名にスペースが含まれるローカルファイルを Finder から開くことができません。(Bug 530064)
- 用紙サイズを繰り返し変更してからプリントプレビューを表示すると、Firefox がクラッシュする場合があります。(Bug 495567)
- Linux/Unix
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- 一部の Linux ディストリビューションでは、システムサウンドを正しく再生できない場合があります。(Bug 536996)
- 一部のサイトでズームアウトすると、灰色や黒の線が表示される場合があります。(Bug 468496)
トラブルシューティング
設計が悪い、あるいは互換性のない拡張機能を使うと、頻繁にクラッシュしたり、ページの読み込みが遅くなるなど、ブラウザに問題を引き起こす可能性があります。ブラウザの一部機能が使えない、ブラウザが起動しない、ウィンドウの表示がおかしい、パフォーマンスが低下した、などの問題に遭遇した場合、拡張機能やテーマが原因となっている可能性があります。そのようなときは、ブラウザをセーフモードで再起動してください。Windows では、スタートメニュー内に作成された「Safe Mode」というショートカットを使うか、
firefox.exe -safe-mode
で起動してください。Linux では./firefox -safe-mode
で起動してください。Mac OS X では、ターミナルを開いて以下のコマンドを実行してください。cd /applications/Firefox.app/Contents/MacOS/
./firefox-bin -safe-modeセーフモードで起動すると、拡張機能はすべて無効化され、デフォルトテーマが使用されます。問題の原因となった拡張機能やテーマを無効化してから、通常通り起動してください。
ユーザプロファイルにインストールした拡張機能 (Web ページからインストールしたものなど) をアンインストールし、コマンドラインオプション -install-global-extension を使ってすべてのユーザプロファイルにインストールしたい場合は、コマンドラインオプションを付けてインストールする前に、一度ブラウザを再起動し、その拡張機能の痕跡が残るプロファイルの拡張機能データソースを一掃する必要があります。そうしないと、拡張機能リスト内のエントリーがおかしくなり、目的の拡張機能をグローバルにインストールできなくなる場合があります。
ブックマーク、ダウンロード、ウィンドウの配置、ツールバー、履歴、その他の設定に関して不可解な問題に遭遇した場合は、バグを報告する前に、新しいプロファイルを作成して問題が再現されるかどうかを確認してください。新しいプロファイルを作成するには、-P コマンドライン引数をつけて Firefox を起動し、[新しいプロファイルの作成] ボタンをクリックしてください。設定ファイル (ブックマーク、保存されているパスワードなど) をひとつひとつ移行し、そのたびに問題が発生するかを確認してください。特定のプロファイルデータのファイルが問題の原因だと分かったら、バグとして報告して、そのファイルを添付してください。
よくある質問
- プロジェクトに協力したいのですが、どのようなことができますか?
Firefox をこれまでになく良いものにするために、フィードバックをできるだけたくさん集められるよう、開発者の皆さんやテストコミュニティからの支援を必要としています。Bugzilla にバグを報告する前に、このリリースノートと バグの登録方法 をよくお読みください。または、こちらの フィードバックフォーム から皆さんの声をお寄せください。【注: 申し訳ありませんが英語でお願いします】
- 拡張機能やテーマ (アドオン) はどこで手に入りますか?
Firefox 用アドオン のページをご覧ください。
- 誰が Firefox 3.6 を開発しているのですか?
非常に多くの人が関わっています。Firefox 3.6 に貢献している人たちの一覧を見るには、[ヘルプ] メニューの [Mozilla Firefox について] を開いて [クレジット] をご覧ください。
- Firefox 3.6 のソースコードはどこにありますか?
Firefox 3.6 のソースコードは tarball として ダウンロード できます。最新の開発コードは Mercurial を通じて入手可能です。Firefox 固有のソースは、mozilla-central の browser、toolkit、chrome ディレクトリ以下にあります。詳しくは ビルド方法 に従ってください。
- メールクライアントはどこにあるのですか?
Firefox 3.6 は、お使いのシステムでどのアプリケーションがデフォルトのメールクライアントになっていても、それと併せて使うことができますが、Firefox ブラウザにぴったりな、Mozilla の次世代メールクライアントとして Mozilla Thunderbird をおすすめします。
提供されたビルド
これらは非公式なビルドで、Mozilla のビルドとは設定が異なる場合があります。また、特定のプラットフォーム向けに最適化、テストされている場合もあります。利用可能な提供ビルドは FTP サイト から入手可能です。
関連資料とリンク
以下のリソースには、Firefox 3.6 に関して参考になる情報が載っています。