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【社会】

「動物虐待」指摘で調査へ 三重の上げ馬神事

2010年1月22日 16時00分

 三重県桑名市の多度大社と東員町の猪名部(いなべ)神社で約700年前から続く県無形民俗文化財「上げ馬神事」が「動物虐待に当たる」といった指摘を受けて、県文化財保護審議会が現地調査に乗りだし、文化財指定を継続するかどうか判断することになった。

 上げ馬神事は4、5月に開かれる。若者が乗った馬が急斜面を駆け上がり、成功した回数で農作物の豊作や景気を占う。多度大社の行事は1978年、猪名部神社は2002年に文化財に指定された。

 馬を興奮させるためにたたいたり、興奮剤を投与したりしているとして動物愛護団体から批判が寄せられたほか、馬の乗り手の未成年者が飲酒している疑いも指摘されている。文化財を担当する県教委は04年以降、祭り当日の巡視や地元との協議を重ねてきたが、問題が解消されていないとして、専門家でつくる、県教委の諮問機関の審議会が調査に乗り出すことにした。

 県教委社会教育・文化財保護室は「観光資源としても大切な行事。教育的な観点から議論はあるが、地元の自主的な努力で改善し継承してもらえれば」と話している。

(中日新聞)

 

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