21日の衆院予算委員会で、自民党の谷垣禎一総裁が天皇の公的行為などを巡る憲法解釈について取り上げ、平野博文官房長官が答弁に窮する一幕があった。憲法解釈を事実上、担ってきた内閣法制局長官の国会答弁を鳩山内閣が禁止してから初の予算委で、谷垣氏は答弁の不備を追及。民主党が掲げる「政治主導」の危うい側面を浮き彫りにした。
谷垣氏は、政府が昨年12月の天皇陛下と中国の習近平国家副主席との会見を特例的に認めた問題に関して「天皇陛下が公的行為を拒否できるか」をただした。官房長官は「法律的観点で答えないといけないので後刻答えたい」と答弁を留保。谷垣氏は「従来なら法制局長官がいてポンポンと答えていた」と指摘した。官房長官はこの後の記者会見で「具体的に質問通告をいただければもう少し的確に答えられるのではないか」と強調した。
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