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土地購入 小沢氏の立件視野 東京地検 虚偽記載認識か

1月22日7時57分配信 産経新聞

 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件で、衆院議員、石川知裕容疑者(36)が東京地検特捜部の調べに、土地代金の支払い後に不必要な融資を受けたことについて、土地代金の原資を隠すための偽装工作だったと認めたことが21日、関係者への取材で分かった。特捜部は、小沢氏が融資までの一連の行為に関与したことなどから、政治資金収支報告書に原資を記載しない意図を認識していたとの見方を強め、小沢氏本人の立件を視野に捜査を進めているもようだ。

 特捜部の調べによると、石川容疑者は、陸山会が平成16年10月に東京都世田谷区の土地を購入した際、土地代金の原資4億円を収入として収支報告書に記載せず、土地代金約3億5千万円を支出として記載しなかった疑いが持たれている。

 関係者によると、石川容疑者は調べに対し、小沢氏から土地購入を指示され、資金が足りないことから、小沢氏から個人資金4億円を借り、土地代金に充てたと供述している。

 石川容疑者は、この4億円を陸山会の複数の口座に分散入金した上で1口座に集約。ここから土地代金を支払った。その直後、関連政治団体から集めた資金と陸山会の資金を合わせて4億円の定期預金を組み、これを担保に小沢氏名義の同額の融資を受けていた。小沢氏側は当初、この融資を土地代金に充てたと虚偽の説明をしていた。

 石川容疑者はこうした複雑な資金移動について、土地代金の原資を隠すための偽装工作だったと認めた上で、偽装工作や虚偽記載の動機について「小沢先生が大金を持っていることを表に出すのはよくないと考えた」と供述した。さらに、「収支報告書は小沢先生の了解を得て提出した」とも説明した。

 ただ、石川容疑者は、小沢氏が偽装工作の意図を知らなかったと主張。小沢氏に虚偽記載の内容を伝えていないとも供述し、小沢氏の関与を否定している。

 しかし特捜部は、小沢氏が土地代金に個人資金を充てたと主張しながら、偽装工作の一つである不必要な融資の関係書類に署名していることを重視。小沢氏が虚偽記載を認識し、収支報告書の提出を了承した疑いが強いとみている。

 特捜部は4億円の原資について、国発注の胆沢ダム(岩手県)工事を受注したゼネコンからの裏献金とみて解明を進めている。

                   ◇

 ■小沢氏あす聴取 「資産4億超」主張へ

 東京地検特捜部による小沢一郎氏への任意の事情聴取が23日に東京都内で行われることが21日、関係者への取材で分かった。聴取時間は4時間程度になる見通し。土地代金の原資4億円の出どころや政治資金収支報告書の虚偽記載への関与の有無などについて詳しい説明を求めるとみられる。小沢氏側は1回に限って応じる方針。

 小沢氏の関係者によると、小沢氏は、信託銀行から妻子名義の資金を平成10年に約3億円引き出し、13年に約6千万円引き出したほか、小沢氏の歳費や印税などを合わせると一時期、計約7億円を都内の小沢氏の個人事務所などに保管していたという。

 土地を購入した16年10月時点では、このうち4億数千万円が残っており、これを土地代金の原資に充てたと説明するとみられる。妻への聴取に対しては難色を示している。

最終更新:1月22日9時54分

産経新聞

 

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