「もったいない」「足るを知る」最近よく言われる言葉です。いい言葉だと思います。
けれど疑問に思っているのです。「もったいない」「足るを知る」も個人個人のモラルの問題です。モラルで問題が解決できるのなら、社会問題で解決できない問題はありません。所詮人は、私利私欲でしか行動しないのではないでしょうか。
豊かな生活がさらなる消費を生み、希望がまた次の夢を生む。地球環境の有限性が明らかになっている今、こうした膨張へのスパイラルはどこかで断ち切らなければなりませんが、現在の経済システムは環境が無限であることを前提に作られているようです。いや、これは現在だけでなく、人類創生以来の経済はずっとそうだったのかもしれません。フロンティアをなくした文明は滅んでいきました。
産業革命以後の人類は、技術で新たなフロンティアを見出してきました。石油もそのフロンティアのひとつです。
従来の価値観の上に立つなら、石油資源が尽きるというのなら、新たなフロンティア、あらたなエネルギー源を探さねばなりません。核がその一番候補でしょうか。
あらたな価値観というなら、それはフロンティアを前提としない文明とならなければなりません。遣える資源の量は限られているという前提から出発しなければなりません。おそらくは、個々のモラルに依存した「省エネ」では不可能です。
あらたな価値観を打ち立てるには、一度「技術でフロンティアを発見できる」という思想を見直す必要がありそうです。
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